別名:濡れ衣を着せられた思悼世子。讒言を信じ自分を疑う王に父としての慈愛の心を見いだせぬ世子は、不用意にも失火を招き、燃え上がる炎が夜空を焦がす。世子のいた部屋が火元だと分かると、怒り心頭に発した英祖は、世子の廃位を叫ぶ。火は収まったが世子の姿は見つからない。心配する世子妃や大妃、王妃たち、そして実母暎嬪イ氏に妹の和緩王女。翌日の夕刻、女たちの前に姿を現した世子は、英祖にわびを入れるがまたしても頭ごなしに叱り飛ばされ、井戸に身を投じる。