被爆地ヒロシマだからこそ、今届けられる言葉があるのではないか。原爆詩人栗原貞子とシベリア抑留の詩人石原吉郎、二人のやり取りを手がかりに、これまで「一瞬のうちに命を奪われた多くの被爆者」と一括されてきた被爆者一人ひとりの、暮らしと思いに立ち返って被爆の記憶を解きほぐし、手入れすることにより当事者以外の人々も共有しうる道筋を議論します。 また東日本大震災に立ち向かう日本の人々への、ハーバード大学マイケル・サンデル教授のメッセージを紹介、原爆の体験を持つヒロシマから、いま原発事故に直面するフクシマへ届けられるものとは何か。3・11後の「核」と「正義」を受講生と共に問い直します。