史上最大規模の震災からおよそ3週間。浮き彫りになってきたのが被災地の企業活動の壊滅的打撃だ。電気・自動車など、大手メーカーの工場の多くが、電力や水に恵まれた東北地方に集中していたが、宮城県や福島県などでは、操業再開をめざしてメーカーが作業を進めている。一方、東北・関東以外の企業にも深刻な陰を落とし始めているのが計画停電だ。連続運転を基本とする工場が多い日本の物作りの現場では、停電準備や立ち上げにそれぞれ時間がかかるため、数時間の停電でも操業に大きな支障をきたしてしまうのだ。まだ本格的に報じられていない企業活動のダメージについて、現状を伝えるとともに、今後を展望する。