三沢勝子(田中麗奈)28歳。地味でさえない毎日にため息をつく派遣社員。趣味は少女漫画を読むこと。「ベルサイユのばら」に心酔し、「ベルばら」の世界に逃げ込んでさえない毎日をやり過ごす。生活用品メーカー「MIZUKI」の中で、入浴剤やシャンプーを扱う商品開発2課が現在の職場。同僚にシングルマザーの派遣社員静田(たくませいこ)がいるが、勝子と静田だけは会議にも参加できず、雑用を黙々とこなす。その「MIZUKI」に、社長ジュニアでコストカッターの五十嵐暁生(徳井義実)が突然乗り込んで来る。不採算部門の統廃合や営業所の閉鎖を打ち出し、商品開発2課でも派遣を一人整理すると噂が飛ぶ。暁生をその人と知らず、食堂で怒鳴り飛ばしてしまった勝子はフォローに必死になるも、正社員の奈々子(金子さやか)に新商品のアイデアを横取りされたり、落ち込む出来事が続く。そんな時、静田に「正義感が強く、オスカルの心を持っている」と励まされ、気持ちをごまかし生きる自分を振り返る。静田の契約解除や、会社の理不尽な方針変更に憤る勝子に、民衆のため正義のために立ち上がるオスカルの声が聞こえてくる。「抗議します!」心にオスカルが宿った勝子は役員室の扉を開け、そう叫んでいた。
勝子(田中麗奈)が役員に直訴したお陰で派遣社員の削減と新商品開発中止はなくなった。が、派遣社員の革命に社員たちはいい顔をせず、勝子への風当たりは強くなる。そんな中、開発中のバストイレタリー「和風美人」シリーズの総合プロデュースを、有名なアートディレクター・REN(山本耕史)に依頼するが、直前で断られる。暁生(徳井義実)がRENの誕生パーティーに向かい再度交渉を試みるが、同行した奈々子(金子さやか)がプレゼントを忘れてしまう。プレゼントを届けるように頼まれ会場へ駆けつけた勝子だが、中へ入れずウロウロするうちに、ふとした事からRENに声をかけられる。思い切って「和風美人」への参加を説得する勝子だが、RENは契約金の問題を持ち出し、「やる気のない会社なんてつぶれちまえ」と吐き捨てる。瞬間、勝子にオスカルの声が聞こえる。オスカルが宿った勝子はRENに向かって、反目し合う暁生に期待していると話す。