日本橋通町一膳飯屋“姉妹屋”の看板娘・お初(上白石萌音)は、岡っ引きの兄・六蔵(満島真之介)、ともに店を営む義姉・およし(野波麻帆)と3人暮らし。ある日、宴会の仕出しを頼まれ、とある武家屋敷に赴いたところ、火事に巻き込まれてしまう。荒れ狂う炎に飲み込まれそうになったとき、お初は突然、無数の黒い影に取り囲まれる。それは炎に焼かれて命を落とした人々の残留思念で、お初はあやうく道連れにされかけるが、黒い影の少女が逃げ道を示してくれたおかげで、逃げまどう人々を率いて無事、屋敷から脱出することができた。こんな不思議な体験は初めてのことで、お初は戸惑う。 翌日、姉妹屋に年配の武家が訪ねて来る。彼は南町奉行根岸肥前守(坂東彌十郎)と名乗り、お初に奇談怪談の収集を手伝ってほしいと頼む。実は、肥前守はかねてから不可思議な出来事を書き記しており、前日の火事の現場で偶然、お初を目撃。お初には不思議な力“霊験”があることを見抜いたという。 肥前守はさっそく“死人憑き”について調べてほしいとお初に依頼する。最近、深川で死んだはずの男が息を吹き返すという不可思議な出来事があったらしい。お初は肥前守からサポート役にと遣わされた与力見習いの古沢右京之介(京本大我)とともに死人憑き事件を調べはじめるが、右京之介はどこか頼りなく、お初はあきれてしまう。やがて“死人憑き”によると思われる、殺人事件が発生して…!? そんな中、肥前守のもとに不気味な情報が舞い込む。赤穂藩主・浅野内匠頭が切腹した屋敷の庭にある岩が夜ごと震える…という奇怪な現象が起きているというのだ。肥前守とともに現場に赴き、鳴動する岩に触れたお初。その瞬間、お初の目の前には100年前、白装束の浅野内匠頭が切腹する場面が広がり――。殺人事件と“死人憑き”、『忠臣蔵』と“震える岩”、2つの“謎”は大きくうねりながら、やがて思いもよらぬ結びつきを見せて…!?
No lists.
No lists.
No lists.
Please log in to view notes.