真っ青な海に囲まれた徳島県美波町。小学6年生の浜本波美(小酒井円葉)は学級新聞の取材に忙しい。憧れの父・哲也(石黒賢)はプロサーファー。家業の遍路宿を母・加代(羽田美智子)に任せっきりにして世界中を飛び回っている。そのことが祖父・泰三(芦屋小雁)にとっては頭痛のタネ。夏休み、波美たち新聞係は哲也の勇姿を取材しようとサーフィン大会に行くが、哲也は出場しておらず、引退を考えていることを知る。
ショックを受ける波美。浜辺で泣いていると、海ガメを見るために大阪から来た少年・山田勝乃新(福島快利)と出会う。その夜、波美と勝乃新は、浜辺で子ガメの誕生をじっと待っていた。哲也と加代も駆けつけ、砂からはい出して懸命に海に向かっていく子ガメの姿に一同は感動する。
海に乗り出していく子ガメの姿に、波美は世界へ向う自分の姿を重ねていた。
ある日、国際的なファッション誌マニフィークの編集長・近藤摂子(星野知子)が美波町に来た。波美は何度も断られながらも近藤を取材。「夢はかなえるもの」という言葉に深い感銘を受ける。そして11年の月日がたち、23歳になった波美(倉科カナ)は、憧れのマニフィーク編集部で見習いとして働いていた。しかし、突然マニフィーク誌は廃刊、波美はクビになってしまう…。