近未来の東京――。ベスティアと呼ばれる特殊能力に目覚めた少年少女が確認されるようになっていた。 自らの能力に飲み込まれ、暴走するそんなベスティアたち。 そのベスティアを人知れず鎮圧するためのサイボーグ部隊を擁するクーストースが暗躍する。 ある夜、ベスティアの少年が追いつめられた時、獣のようなベスティアが現れ、深手を負いながらも、少年を連れ去る。 それはインサニアと呼ばれ、クーストースがかねてから狙っている謎のベスティアだった。 翌朝、ベスティアの少年――ユーマは目を覚ます。そこはファンタジアム・ガーデン。ベスティアとなった少年少女が集う場所だった。 そしてユーマは、クオンという少年と出会う……。
能力者の少年を確保しようとしたテイとサイボーグのイプシロン(瞬)が接触する。 なんとか少年とテイの救出には成功するが、テイは意識を失い倒れてしまう。 そしてその異変はイプシロンの体にも起きていた。 イプシロンと繋がったテイの脳波を辿り、クオンたちベスティアの本拠を探ろうとするクーストース。 ファンタジアム・ガーデンの秘密を守るには、 テイを医療装置から切り離さなくてはならないが、そうすればテイは再び目覚めることはない。 テイを救うためクオンは、その心の中へと入り込んでいく。 そこでクオンが目撃したのは、瞬を「お兄ちゃん」と呼ぶテイの姿だった。 そしてクオンにも「お兄ちゃん」と声をかける存在が現れる。 それぞれの記憶が絡み合った心の迷宮から、クオンはテイを救うことができるのか。