天正6年(1578)、安土城下の利家の元に、尾張の前田本家を継いだ長種があいさつにやってきます。その長種に一目ぼれしてしまったのは利家の長女・幸。しかし、利家は、信長から幸を徳川家に嫁がせるよう命じられていました。そのころ、利家に能登21万石が与えられるという噂(うわさ)が立っていました。利家は21万石をもらうために娘を徳川に売ったと思われるのは末代の恥と信長に訴え、徳川との縁談を辞退します。