舞台は南房総の美しい海辺に建つガン治療センターのカウンセリングルーム。主人公はガン患者の心のケアをする精神科医・野々上純一。都会の大学病院の、システム的な診療に馴染めなかった純一が、病院とは思えない空間のカウンセリングルームで、ガンで余命を告げられた患者と向き合います。 ある日、一人の患者さんから「手紙」を書いて欲しいと言われ、何か役にたてることをしたいと患者の最期の想いを届ける「手紙屋」を始めることになる純一。それぞれの手紙の中には、死を覚悟した患者のさまざまな想いと愛が綴られる。 妻に感謝の気持ちを表現できない無骨な若い料理人 自分のせいで妻を病気にしてしまったと責める企業戦士 たとえ美しい思い出を汚すことになっても、最後に家族と正直に向き合いたい男 そんな彼らの胸の中にある死への恐怖、憤り、遺される家族への優しく温かい想いを聞き、“遺書”とも言える手紙を代筆し、届ける純一。その手紙を受け取り、生きる希望を持つ家族たち。純一は、患者とその家族を繋ぐ架け橋となる「手紙屋」になるのだった。 誰もが人を想い、誰かの役に立ちたいと生きている。生きる意味を探している。大切な人へ大切な思いを伝えること…それは希望。
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