景勝(北村一輝)と兼続(妻夫木聡)は米沢へ戻る。米沢は兼続の改革が功を奏し、しだいに活気づいてきていた。竹松から名を改めた景明(太賀)ら若い家臣たちは藩の財を高めようと改革案を練るが、その場で景明が病に倒れる。兼続とお船(常盤貴子)の看病のかいなく、景明は息をひきとる。 翌年、年老いた家康(松方弘樹)は兼続と政宗(松田龍平)を呼び、秀忠(中川晃教)の指南役になってほしいと頼む。家康の子を思う心に感じいった兼続は、これを引き受ける。 一方、お船は自分も役目が欲しいと考え、景勝と兼続の許しを得て、玉丸(西山潤)の世話をするため江戸へ旅立つ。家康が息をひきとり、兼続は秀忠の指南役として江戸城に入る。兼続は徳川の若い家臣たちにせがまれ、戦国の英傑たちの話を聞かせる。 やがて、兼続は私財を投じ、米沢初の学問所となる「禅林文庫」を創設し、政から身をひく。そして、江戸へ向かった兼続はお船と再会し、二人で越後へ旅に出る。懐かしい景色に感慨無量となる二人は、ともに夫婦として幸せだったことを確かめ合う。 米沢へ戻った兼続を、景勝は峠の岩場へ連れて行く。春日山の岩屋に似たここに謙信公をまつるという。二人の胸に、これまでの日々が去来する。 元和5年(1619年)秋、紅葉の木を見ながら、お船に「紅葉になれたかの・・・」と、兼続は問いかけるのだった。