所属劇団が突然解散し、多額の借金を背負った冬堂マキ(谷村美月)は女優オーディションの記事を読み、ORコーポレーションを訪ねる。社長の松平トキタダ(段田安則)はマキの演技の才能を瞬時に見抜き、すぐに女優として働いてもらう事に。そしてマキが演じる舞台はリアルな世界だと言う。ORコーポレーションの仕事とは、リアル世界に女優を派遣し、依頼された役を演じきる“代行女優業”だった。今回マキが演じるのは、練炭自殺した新進気鋭の女流画家、白鳥ゆりえ(内田慈)の代役=葬儀の死体役を演じる事だった。
現在、ゆりえの遺体は司法解剖中。遺族は表向き、病死とした為、葬儀の死体が必要だった。葬儀中、ゆりえの幼馴染みと名乗る男性が突然現れ、ゆりえは継母の白鳥桜子(宮崎美子)に殺されたと騒ぎ出す。継母の桜子は、資産家である白鳥家の財産目当ての後妻だと噂されていた。この後、マキが事務所に戻ると、幼馴染みの男性がいた。彼はマキと同じように代行俳優業をする水鳥モンゾウ(山本耕史)だった。ゆりえの遺体は警察にあるという噂があり、松平は葬式を早く切り上げる為にモンゾウに騒ぎを起こさせたのだ。
松平は芝居がもう一幕追加されたとマキに伝え、ゆりえの夫、白鳥博人(忍成修吾)を紹介する。博人は、桜子がゆりえを自殺に見せかけて殺害したと疑い、その証拠を掴む為に力を貸して欲しいと言う。博人とゆりえは、事実婚で入籍していなかった為、ゆりえの遺産を相続するのは桜子だった。博人は、ゆりえが絵に行き詰まって命を絶ったとは考えられない。遺産目的に桜子に殺されたと主張する。松平は