「枯葉」はシャンソンとしてフランスで歌われた後、世界中に広まり、ポピュラーソングやジャズのスタンダードとなった名曲。
この曲は第二次世界大戦後のパリで、ジョゼフ・コズマとジャック・プレヴェールにより書かれた。
最初はイヴ・モンタンやコラ・ヴォケールが歌ったが、さほど話題にはならず、人気が出たのは、ジュリエット・グレコが歌ってからだったという。
ジュリエットは、その当時、芸術家や文化人らで賑わうサン・ジェルマン・デ・プレに現れ、ミューズとして多くの人々に親しまれる存在だった。
「枯葉」はジャズの世界でも数々の名演が知られているが、この曲を特に好んで演奏したのが、あのマイルス・デイヴィス。
彼はある時期、毎晩のようにライヴでこの曲を吹いていた。
実はマイルスとジュリエット・グレコには、忘れられないある思い出があった…
番組では、当時のサン・ジェルマン・デ・プレのようすを知る作詞家や、「枯葉」のすべてのヴァージョンを調べたという研究家を訪ね、この曲の誕生と魅力を探る。
また、マイルスの自叙伝をまとめた作家やマイルスとの共演も多いロン・カーターにマイルスとジュリエットのつながりについて聞く。