1970年代後半のロンドンに吹き荒れたパンク・ムーブメントの嵐。嵐の後には、開かれたシーンの中からさまざまな新しいバンドが生まれた。カルチャー・クラブもそのひとつ。ロンドンのクラブを拠点に活動していた、レゲエ、パンク、ソウル、グラムロックが好きなメンバーで結成された。
1stアルバム『キッシング・トゥ・ビー・クレバー』(1982年リリース)は「君は完璧さ」の大ヒットを生み、地元イギリスばかりでなく、アメリカでもチャート・イン(全英5位、全米4位)。彼らは第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンを先導するバンドとなり、艶やかな姿で歌うボーイ・ジョージは、80年代前半のポップ・アイコンとなった。
2ndアルバム『カラー・バイ・ナンバーズ』(1983年リリース)からシングルカットされた「カーマは気まぐれ」)は、そんな彼らの代表作。アメリカ、イギリスをはじめ、世界16か国でNo.1を獲得する大ヒットとなった。
彼らの曲のほとんどはボーイ・ジョージを中心にメンバー4人でつくられたが、この曲は、サポート・メンバーだったフィル・ピケットが曲づくりに関わっている。彼らの曲づくりとはどのようなものだったのか。
番組では、フィルをはじめ、プロデューサーのスティーヴ・レヴィン、また、かつてのジョージのフラットメイト(同居人)で、後にジグ・ジグ・スパトニックのヴォーカルとなるマーティン・デグヴィルら、ゆかりの人々を訪ね、この曲が誕生した経緯を探っていく。