各国に現れたヒーローにより、戦争が終結した世界。日本の平和を担うヒーロー“シャイ”は超絶恥ずかしがり屋の女の子だった。ある日、遊園地のヒーローショーにゲストとして呼ばれたシャイだったが、そこでジェットコースターの事故が起こり……!?
遊園地での事故で大ケガを負った惟子は、テルが通う学校に転校しクラスメイトとなる。無事に助けられなかったことに負い目を感じるテル。痛みに耐え気丈にふるまう惟子だったが、突如謎の少年が現れる……
事件から数日後、惟子とテルは2人で遊びに行くことに。テルにお礼がしたいと張り切る惟子と、慣れないことに最初は戸惑うテル。だんだんと打ち解けていく2人のもとに、スピリッツからヒーロー本部への招集がかかり、そこにはイギリスのヒーロー“スターダスト”も呼ばれていた。
熱・空気・力など「流れ」を操る能力を持つスターダストを前に、シャイはなすすべもなくやられてしまう。甘さゆえにヒーローに向かないことを看破されてしまうシャイだったが、惟子の応援を受けて徐々に自身の持つ力に目覚めていく。
スターダストとの戦いを終え日常生活に戻ったテルは、近所の文房具屋さんに久しぶりに訪れる。腰が痛くて山登りができないという店主に、テルは自分のケガを治してくれたスイスのヒーロー“レディ・ブラック”を紹介する。その後なぜか三人で山登りすることに……?
北極で事故の報せを受けて、シャイはスピリッツとともに現場に向かう。中国のヒーロー“ミェンロン”と合流し現地に急行する3人だったが、乗っていたヘリが墜とされてしまう。襲ったのはスティグマの組織“アマラリルク”の一人、氷を操る少女“ツィベタ”だった。
ツィベタを退けたシャイたちだったが、スピリッツは大ケガを負ってしまう。拠点に戻ったヒーローたちは、スティグマの狙いを探るため、指輪を通じてスティグマと心が繋がる経験をした惟子の話を聞く。一方スピリッツは、ツィベタが自身の幼少の頃の姿に似ていることが引っかかっていた。
ツィベタに関する情報を調べるため、シャイと共に故郷へ向かったスピリッツ。子供の頃に母親を亡くしたスピリッツは、久しぶりに自身が育った孤児院を訪れ過去の記録を調査する。しかしそこで見つけたのは、ツィベタと同じ顔をしている幼少期の母レターナの写真だった。
シャイとスピリッツは襲ってきたツィベタとクフフと戦うが、ツィベタは自身の“心の中(アマラリルク)”に孤児院全体を閉じ込めてしまう。外界から隔絶された空間の中では普通の人は意識を保つことすらできない。戦いながらもシャイたちは巻き込まれた孤児院の人たちを脱出させようとするが……。
ツィベタの正体は、スティグマの力で蘇ったスピリッツの母レターナだった。ツィベタの力によって子供の頃の記憶を呼び起こされてしまうスピリッツ。母の苦しみに触れたスピリッツの転心は解け、戦えなくなってしまう。
シャイのおかげで自身の心を取り戻し、再び転心したスピリッツ。子供の頃に伝えられなかった想いを母であるツィベタに告げ、通じ合ったかのように見えた2人だったが、クフフの邪魔が入る。力が暴走し始めたツィベタを止めるため、シャイとスピリッツは最後の力を振り絞る。
スピリッツの故郷での戦いを終え日常に戻ったテル。しかし疲れからか風邪を引いてしまう。大丈夫だからと話すテルを押し切って、心配する惟子が看病してくれることになるが……。
ツィベタ、クフフとの戦いを経て日常生活に戻ったヒーローたちは、それぞれの国でヒーローとしての活動に励んでいた。そんな中なぜかシャイは記者の取材を受けることになり……?
休日に二人で出かけていたテルと惟子は、天王寺曖という少女と出会う。今日この街に来たばかりだという彼女だったが、見かねた二人は街を案内することに。最初は旅行中と二人に告げていた曖だったが、実は家出中であることを告白する。
テルと惟子の前に突如現れた忍者・朱鷺丸から、曖が忍びの里のお姫様であることを聞いた二人。曖は、相棒の刀「心刀・無垢」に導かれ、ヒーローを探してこの街にたどり着いたことを明かす。シャイの正体であることを曖に見抜かれたテル、なぜか曖はそのままテルの家に泊まることに……。
“アマラリルク”が共通の目的となったシャイと曖は、お互いをもっとよく知るために修行に出かける。そこでシャイは、曖の話から刀や石などの物にも心があることを感じ始める。一方、東京が突如黒球に包まれ消失してしまう。連絡を受けた各国のヒーローは、ユニロードの元に集まり作戦会議を始める。
リーダーとなったシャイを筆頭に、スピリッツ、レディ・ブラック、ミェンロン、曖の五人は東京の人々を救うため、黒球に突入する。その中では人々が魂が抜けたように立ち尽くしていた。驚く五人の前にアマラリルクの“怒れる竜”ドキが現れ、襲い掛かる。
ドキに続いて現れたクフフ。スピリッツはこの場を引き受け、シャイ、曖、レディ・ブラックを先に行かせることにする。一方、アマラリルクのメンバーを見た曖には迷いが生じていた。黒球の中心で待ち受けるウツロが、双子の妹・昧であることをシャイに明かし、初めは倒す気で来たと、過去の事件について話を始める。
シャイ、曖、レディ・ブラックの前に現れた新たなアマラリルク、イノリ。イノリの“愛の矢”で一時的に愛に目覚めさせられたレディ・ブラックは、怒りに震えながらイノリとの戦いを引き受ける。その頃、ドキと戦うミェンロンは、お互いに力を出し尽くし……。
黒球内部で激しいバトルが繰り広げられる中、黒球の外ではスティグマとスターダストが対峙していた。スティグマの命令でスターダストと戦い始めるアマラリルクの一員・クァバラ。あっさり倒されたかのように見えたが、クァバラはスターダストにとり憑くことで、その本領を発揮する。
ようやくウツロの前にたどり着いたシャイと曖だったが、曖がウツロに取り込まれて一つになってしまう。変化したウツロの強力な一撃を食らい、失意のまま気を失ってしまうシャイ。薄れゆく意識の中でシャイが出会ったのは心刀・無垢の心だった。無垢を手に新たな力に目覚めたシャイは再び立ち上がる。
シャイと無垢の力によって、ウツロの変化は解け、曖を助けることにも成功した。シャイはウツロの心も救おうと試みるが、追い詰められたウツロは、黒球を破壊して恐怖を世界中にばらまこうとする。しかし、それも駆け付けたスピリッツ、レディ・ブラック、ミェンロンによって防がれてしまう。
クフフ、ドキ、イノリによって黒球の上部が破壊されてしまう。責任を感じ、黒球から漏れ出す恐怖が世界に溢れ出さないように命を懸けて一人抑えようとするウツロ。そこに手を差し伸べたのは、シャイ、曖、朱鷺丸の三人だった。
シャイ、曖、朱鷺丸、そしてウツロの力によって黒球は消失した。退却しようとするアマラリルク、その中でスピリッツはクフフを捕らえることに成功する。一方、心の器である黒球を失ったウツロは、シャイにあるものを託すのだった。