―世界はかわる― 両親ともに高名なダンサーであり、バレリーナとして将来を嘱望されたサラブレッド、尾形琳。だが彼女は足の故障と、目標としていた母の死によって、自らバレエへの道閉ざし、平凡な日々を送っていた。そして過去から距離を置くように、武蔵野総合大学への進学とともに寮に入り、新たな生活を始める。 不慣れな大学で道に迷い、春雨に降り込められる中、たまたまライドバック部のガレージに入った琳は、そこに置かれていた深紅のライドバック“フェーゴ”に成り行きから乗ることになる。だが、整備中の“フェーゴ”は彼女を乗せたまま暴走。最初は“フェーゴ”にしがみつくだけだった琳だが、バイクのように搭乗者の荷重移動で動くライドバックに、バレエに似た高揚感を感じる。それは、彼女の閉塞していた日常を切り拓く新たな予感でもあった。
Name | Type | Role | |
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Hideo Takayashiki | Writer | ||
Atsushi Takahashi | Director |