愛城華恋は舞台で生きてゆくことを夢みる舞台少女。聖翔音楽学園でレッスンに励む彼女の元に転入生がやってきた。神楽ひかり。彼女こそ幼い日に別れた華恋の幼馴染みで、憧れの舞台「スタァライト」に一緒に立つことを約束した運命の舞台少女だった……
ひかりを守るため謎のオーディションに飛び入り参加した華恋。だが、何かを知る様子のひかりは華恋を抜けさせようとするが……。一方、自分の敗北を認めることが出来ない純那。明らかになる彼女の執着と情熱。スタァを目指し、星見純那は再び弓を掴む。
第100回聖翔祭に向けて動きだした2年A組。キリンのオーディションにより舞台少女たちの関係が変化してゆく中、華恋は変わらず無邪気にスタァを目指す。その前に立ちはだかったのはトップスタァを宿命づけられた主席・天堂真矢だった。
華恋の軽率さに憤慨したひかりが星光館を飛び出してしまった。ひかりを探して東京の街をさまよう華恋。スタァを目指す真矢の壮烈なる覚悟と、自分自身の甘さ。自分は何故スタァを目指そうとしたのか。原点に立ち戻った華恋はひかりとの約束の場所に向かう。
ひかりとの約束を再確認し、生まれ変わったようにレッスンに励む華恋。クラスメイトはその変容に驚くがルームメイトの露崎まひるはそれを受け入れられない。変わりゆく華恋は私の大好きな華恋ちゃんじゃない。暴走するまひるの感情がレヴューの幕を開く。
幼い日より二人で歩んできた石動双葉と花柳香子。だが聖翔音楽学園に入学し、オーディションに参加したことで二人の意識にも変化が。クロディーヌと練習に励む双葉が自分から離れてゆくように感じた香子は、持ち前の身勝手からとんでもない行動に出る。
その包容力と優しさで2年A組を包み込んできた大場なな。彼女の大きな愛情の原点は1年生の時に上演した第99回聖翔祭の「スタァライト」にあった。ななの記憶に深く刻み込まれ彼女自身を変えたもの。彼女がその「再演」に執着する理由とは……?
「いつか2人であの舞台に立とうね」。幼い日に運命の約束を交わした華恋とひかり。華恋と別れロンドンに渡っても、ひかりはその想いを胸に夢を追い続け……そして失った。ななとのレヴューで必死にもがくひかり。彼女が失った一番大切なもの、それは。
新しく書き上げられた第100回聖翔祭の「スタァライト」の台本に、第99回の再演に拘るななの心は揺れる。美しくも哀しい別れが待つこの戯曲に導かれる9人の舞台少女たち。ななの守ろうとする「あの日」と華恋とひかりの求める「未来」が舞台の上で交錯する。
「私は負けてない」。主役の座を奪われレヴューで負けてなお、諦めず天堂真矢を追い続けてきた西條クロディーヌ。だが、その実力を誰よりもわかっているのは他ならぬ真矢だった。そしてオーディション最終日。キリンが提示した意外な形のレヴューとは。
オーディションは終了し、ひかりはいなくなった。華恋は必死にひかりの姿を追い、7人の舞台少女たちもまた大きな喪失感を抱く。ひかり不在のまま、近づいてくる聖翔祭の本番。運命の相手を探し続ける華恋は、ひかりが消えた真実を「スタァライト」の中に見つける。
永遠に繰り返される虚無なる再演。それがひかりの選んだ、華恋を、舞台少女たちを守るための「運命の舞台」。だがその公演を、舞台に飛び入り参加した華恋が真っ向から否定する。「スタァライトは必ず別れる悲劇」。運命を変える、最後のレヴューが始まる。