宮崎の小さな港町にありながら、東京の星付きレストランから注文が殺到する魚屋さんがいる。門川安秀さん、通称“ねこさん”だ。どんなに不漁な時期でも、独自のネットワークと天候を読む目で、魚を集めるねこさん。取引先のシェフたちの好みや癖までも知り尽くして魚をさばく腕も持つ。今年の夏は、東京の一流フレンチレストランの特別メニューのために、高級魚を200人分依頼された。自らのプライドをかけた闘いが始まる。