子どもの看護に関して、高度な知識と卓越した技術を備えた「小児看護専門看護師」。 全国で70人あまりが活躍するが、長田はそのパイオニアの一人だ。治療の難しい病気や重い障害を抱える子どもとその家族の悩みに向き合う日々の中で、長田が大切にしているのは、「思いをつなぐ」ことだ。長田は子どもや親の悩みを聞くと、専門看護師として備えている医療、福祉、教育などの知識を駆使して、ほかの病院の医師や地域の訪問看護師、時には学校や児童相談所の職員などと調整を行い、問題の解決にあたっていく。 子どもや家族の思いを自分1人だけで受け止めるのではなく、多くの人につなぎ、みなで知恵を出し合うことでよりよいケアが生まれると考えている。