多田が自ら生産した牛乳を原料に作るプリンやケーキは、東京の人気菓子店で瞬く間に売れていく。柳田国男は遠野物語で「平地人を戦慄せしめよ」と書く。多田もまた商品で「人々を驚かせる」ことをモットーにしている。今、仕掛けているのは遠野の若い世代の経営者とのコラボ。売り上げが伸び悩む漬物屋、そして精肉会社とともに、岩手の埋もれた魅力を掘り起こし、海外向けの新商品開発に挑む。 遠野の次世代の経営者たちに、自立とは何かと、多田が問いかける現場をドキュメント。