これは江戸幕府第11代将軍・徳川家斉(成宮寛貴)の青年期の物語である。 御正室・寔子(光浦靖子)との仲が芳しくなく、かつ大奥総取締・大崎局(浅野ゆう子)があきれるほど移り気な性格で毎晩違う女中に手をつける家斉。しかし、いまだ子に恵まれない家斉の周囲では、家斉の心を掴みお世継ぎを産んでくれる子女を見つけようと躍起になっていた。側近の中野清茂(板尾創路)は、部下の酒井忠康(温水洋一)の娘が美しいと評判であることに目を付け、姉・梅(沢尻エリカ)と妹・歌(蓮佛美沙子)を浜御殿での宴で家斉にお目通しするよう命じる。 姉の梅はひときわ目を引く美貌と純粋で優しい気性の持ち主、妹の歌は弓の名手であり男勝りで激しい気性の持ち主である。忠康が供応役を仰せつかった宴で、梅と歌が順番に家斉の前に現れる。美しく華やかな踊りを披露する梅と、男のような扮装でアクロバティックな舞を披露する歌。宴が終わり、大奥入りを命じられたのは梅であった。 不安なまま大奥入りした梅は、家斉から優しくされ女としての幸せを感じていき、ほどなくして家斉の子を身ごもる。懐妊した梅を見舞った歌は、豪華絢爛(けんらん)な大奥で別人のような貫禄と自信に満ちあふれた笑顔を見せる梅の姿に驚く。敗北感と強い嫉妬心が湧いてきた歌は、すかさず家斉に近づき、家斉への思慕で毎晩涙していると打ち明ける。その思いがかない、歌も家斉から大奥入りを命じられ・・・。
Name | Type | Role | |
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Taeko Asano | Writer | ||
林徹 | Director |