対ブルーマーズ二回戦。リカオンズは、ランナーを出すものの2度にわたるバントと盗塁の失敗で得点できず、逆に二回にして5点のビハインドを許してしまった。この試合を落としたら年棒を半減される三原は、さすがに元気がない。 そんな中、自ら志願してマウンドに立った東亜は、サインが全て盗まれている、とキャッチャーの出口に告げて警戒するよう求めた。ただ、東亜自身も、敵がどうやってサインを盗み、どんな方法で選手に伝えているのか分からない。東亜は、こちらの動きを悟られないようにしながら、児島、出口の3人だけで敵のヤミ信号を探し出そうしたが、敵はなかなか尻尾を出さなかった。 七回表、リカオンズは、ランナー1、2塁でバッターが児島という反撃のチャンスを迎えた。ここで、ブルーマーズ監督の天堂は、リリーフに児島の苦手な吉国を立てる。この場面で、敵のヤミ信号を解明しようと考えた東亜は、スクイズのサインを出すよう三原に頼んだ。サインを受けて打席に立った児島は、スクイズを三塁側に転がすファール。この後、ブルーマーズ側のヤミ信号が出るとにらんだ東亜は、出口と共に懸命に探すが、やはり分からない。 カウントが1-3になった時、三原は、東亜の頼みで、再びスクイズのサインを出した。だが、事前に東亜から連絡を受けていた児島は、スクイズ封じで投げてきた吉国の低めのストレートを強振。ボールは、スタンドに一直線に飛び込み、点差は2点。東亜は、点差が縮まることで、ブルーマーズ側のヤミ信号が出る確率が高くなり、その秘密を解明するチャンスが増えると考えたのだ。
Name | Type | Role | |
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Hideo Takayashiki | Writer | ||
Yuzo Sato | Director |