対バガブーズの3戦目。0対0、六回裏ノーアウトでランナー2、3塁となった場面で、再度ワンポイントリリーフとなった東亜。バガブーズ監督の城丘は、3塁にいる鈍足の走者・深山にホームスチールさせてアウトにすれば、2塁にいるジョンソンが3塁に進み、その後、確実に得点できると読んだ。 だが、ホームに駆け込む深山を見た東亜は、とっさに打者にボールをぶつけてノーアウト満塁。その後、外野手3人を呼び寄せた東亜は、なんと究極の前進守備“9人内野”のシフトを敷いた。 世界最速のジョンソンの足を封じる条件は、ジョンソンの前にランナーを置くことと、スコアをツーアウトにすること。沖縄での経験から絶対に内野ゴロを打たせる自信のある東亜は、打者に聞こえるように、ゲッツーを取る、と宣言。次の打者は、外野に打ちさえすればいいのだが、東亜が仕掛けたプレッシャーにやられて予想通り、内野ゴロでダブルプレー。その後の打者が三振したため、バガブーズは、結局、ジョンソンの足を生かすことが出来なかった。 試合は、両チーム無得点のまま九回裏。バガブーズの先頭打者が三塁打を打ったところで、またしても東亜が登板。この後、2人の打者を敬遠した東亜は、8番ながら強打者の朝倉と対決することになった。ここで東亜は、再び“9人内野”のシフトを敷いた。東亜の作戦は、次の打者をゲッツーでしとめ、その次の打者を敬遠してツーアウト満塁。そして、次のジョンソンと勝負する、というもの。この作戦を明かされたバガブーズの打者は、見事に東亜の作戦に引っ掛かって―。
Name | Type | Role | |
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Hideo Takayashiki | Writer | ||
Yuzo Sato | Director |