深夜、箱崎(段田安則)に見送られ、ご機嫌な様子で帰宅中の裕一郎(長瀬智也)は、背後からカメラを手にした男に尾行されていた。もちろん、鼻歌まじりで歩いている裕一郎が気が付く様子はなく、まさかその男が以前さくら(竹内結子)とのツーショット写真を撮った、スクープ狙いのカメラマン矢島(野村宏伸)だとは夢にも思っていなかった。 だが、夢にも思っていなかったことは矢島の身にも起こったようで、裕一郎が入っていった家に『新井』の表札と『書道教室師範・新井真澄』を確認すると、信じられないといった表情で立ちすくむのだった。一体なぜ? 数日後、新井家は目前に迫った真澄(宇津井健)の誕生日恒例の温泉旅行の話で盛り上がっていた。亡き母が決めたという家族水入らずの恒例行事。もちろん裕一郎も参加する気は満々。しかし、「桜庭裕一郎と一緒だと旅行にはいけない」というかえで(秋吉久美子)の一言にあずさ(鈴木杏樹)らも同意。今年の旅行は中止か、はたまた裕一郎はお留守番になるかというところだったが・・・、そこはさくらの「お母さんが決めたことを簡単には中止にできない」という言葉と、努(神木隆之介)の「じゃあ、かえでおばちゃんのとこは?」の思いがけない提案で大逆転!結局身内で、裕一郎のことも黙ってくれるはずのかえでの嫁ぎ先である熱海の旅館へ行くことが決定したのだった。