新谷(池松壮亮)に接触したものの正体を見破られた美希(真木よう子)は、危険な所を倉木(西島秀俊)に助けられた。“新谷の妹”の存在を隠されていたと知った倉木は、今度こそすべての情報を教えるよう美希に迫る。
そして、人気のない資料庫で倉木、大杉(香川照之)、美希が会した。美希は新谷についての情報を2人に伝える。独特な殺しのスタイル、殺した証拠を決して残さないこと、そして彼に爆弾を仕掛けるタイミングはなかったこと…。しかし、これまで意図的に情報を隠されていた倉木は、美希が嘘を吐いていれば全く別の局面が現れることを指摘する。漂う不穏な空気が、3人の間の溝を明確にする。
美希が去った後、大杉は5年前に千尋(石田ゆり子)が参加した極秘作戦「グラークα作戦」について倉木に尋ねる。そこで千尋に何があったのか…それは倉木にもわからなかった。千尋に大きな影響を及ぼしたかもしれないその作戦について、倉木はただの一度も、彼女と話をしたことがなかったのだ。
その夜、帰宅した倉木は、寝室にある鏡台の引き出しの1つが施錠されていることに気づく。千尋が何かを隠したのか? またひとつ増えた妻の秘密…。倉木は引き出しから手を離し、かつて娘が描いた自分の似顔絵を眺める。幼い手で描かれた、かわいらしい似顔絵。その紙に不自然な凹凸があることに気づいた倉木は、絵の裏を鉛筆で塗りつぶしていく。浮かび上がったのは、ある恐ろしい可能性だった…。
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そして倉木は、爆発事件についての新たな疑惑を睨み、動き始める。一方、新谷は入院中に出会ったフリーライターの葵美(有村