幼い頃に出会った魔法使いに憧れ、レットラン魔法学校《魔法使い》養成専門クラス、 通称「マ組」をめざすクルミ=ミライ。 模試では常に成績トップだったが、入学試験の結果は不選抜。 「普通科一組」に進むことになる。人生初にして最大の挫折。 しかし、一組の担任として現れたのは、《国家魔法師》ミナミ=スズキだった!
「私が担任になったっていうことは! ――皆さんには《魔法使い》になってもらいま~す!」 そんな宣言で始まった一組の新学期。クラスメイトたちがそれぞれ目標を 持っていることを知り、クルミは魔法使い以外の夢が思いつかないと悩む。 やがてミナミによる魔法授業が始まる。それは魔法手帳を使わない、 「手描きの魔法陣」による魔法らしいのだが……
部活紹介が行われ、さまざまな部活・同好会に勧誘される一組の生徒たち。魔術研究部に入部しようと意気込むクルミだったが、マ組の生徒以外は入部できないとすげなく断られる。そこに声を掛けてきたのが、図書館の片隅で活動するマジック研究会の部長と副部長。二人は、秘密裏に学園の謎に関する調査を進めていた。
マジ研の活動で「レットラン七不思議」とその原因となる自然エネルギー「魔素」について知らされるクルミ。ミナミが教える手描きの魔法陣が《古代魔法》だということがわかり、ますます魔法への興味がつのる。課外授業の芋煮会で自然エネルギーを使おうと、昔おばあちゃんに教わったおまじないを試す。と、ブホンと魔法陣が光って――
ミナミが去ったレットランで、三大行事のひとつ・クラス対抗強歩大会が開催される。優勝争いに燃える一年マ組・二年マ組を横目に、マイペースを崩さない一組の生徒たちだったが、アスカの覚醒を機に本気を見せる。一位の座を巡って激しいレースが展開するなか、「レットラン七不思議」のひとつが襲いかかる。
初めて《魔法使い》に対する互いの気持ちを打ち明け合い、少し打ち解けたクルミとユズ。期末テストが終わり、お楽しみパーティーに興じる一組のメンバーに、マ組を「クラス落ち」したアニクが合流する。それぞれに帰省の途につく生徒たちだったが、クルミ・ユズ・アスカ・キョウ・アニクだけは寮に残り、冬休みを一緒に過ごすことになる。
冬休み中、魔素パトの途中で《黒きモヤ》に襲われるマジ研のメンバーたち。とっさにユズが描いた魔法陣により古代魔法が発動し、ピンチを切り抜ける。自分の力に驚くユズと、なにもできなかったことで思い悩むクルミ。そうして迎えた大晦日、カウントダウンパーティーの途中で、ふたたびモヤが暴走を始める。
年が明け、魔法使いの夢はきっぱり諦めることにしたクルミ。新学期を目前に生徒たちが帰省から戻ってくるはずが、大寒波による大雪で学園は陸の孤島になってしまう。冬休みの延長をいいことに、湖畔にテントサウナを作って遊ぶマジ研のメンバーたち。そのとき、突然凍った湖が地響きとともに裂け――