凉子先生がいなくなってから、富良野は秋めいてきていた。駒草で飲んでいた五郎は、その噂が消息の分からなくなっている辰巳の妹のつららのことだと知る。そして、つららがすすきののトルコで働いており、店での名前が「雪子」だと聞いてショックを受け、清吉に相談する。 ある夜、新吉と中川は五郎がこごみのアパートに入っていくのを目撃し、中川がそのことを中畑に話した。中畑は心配し、五郎にこの冬の自分のことを話し、こごみを諦めるように説得する。家に帰ると、清吉が訪ねてきていた。清吉は、札幌のすすきので働くつららの様子を見てきたことを五郎に話した。 ボクシングの試合前日、純と雪子は草太がとってくれた札幌の旅館で草太からの連絡を待っていた。そこへ、ジムの会長の新吉から電話が入り、三人で食事をすることになった。新吉はボクシングの厳しさを二人に話し、食事の後、ホテルへ送つてくれた。帰りぎわ新吉は、雪子につららがトルコで働いていることを話した。雪子は、そんなつららの境遇にショックを受ける。 翌日、草太の試合が行われた。第2ラウンドに強烈なパンチを受け、草太はリングに沈んだ。純と雪子は控え室に向かう通路で、つららと再会した。つららの変わり様に二人は驚きを隠せなかった。 この四五日、街に出かけていなかった五郎は、蛍から他に好きな人かできても平気たと言われ、複雑な気持ちでいた。8月20日で夏休みも終わり、純と蛍は本校へ通い始めた。