システム開発会社の社長・梶谷亮一(鈴之助)が、石段の下で転落死しているのが見つかった。榊マリコ(沢口靖子)ら科捜研が鑑定したところ、何者かに突き落とされたものと思われた。 付近の防犯カメラを確認したところ、意外な人物が映っていることが明らかになった。その人物とは…京都府警捜査第三課の篠宮小菊(松下由樹)。彼女は所轄時代から窃盗事件を追い続けてきた、いわゆる“盗犯”ひと筋のたたき上げで、本来は部下の教育係であるにもかかわらず、いまだに自ら街に出て万引きや置き引きを単独で摘発していた。周囲からは、窃盗犯を検挙するためには規律違反ギリギリのことも平気でやると思われている"猛者"だった。 実は、被害者の梶谷はAIで人間の感情をパターン化する“犯罪予測システム”を開発しており、府警本部総務部長の漆原修次(風見しんご)と組んで刑事部への導入を画策していた。小菊はそんな梶谷に対し、「刑事の仕事には長年の経験で培った”目”が必要。AIには、そのかわりは務まらない」などと猛反発していた。小菊にとって、犯罪予測システムは自らの仕事の領域を侵食する存在にほかならない。もしや彼女が、目障りな存在である梶谷を殺害したのか…!? そんな中、小菊を直撃したマリコは、彼女がスーツとは不似合いな外国製の登山靴を愛用していることに気がつく。梶谷の殺害現場には海外製らしき靴の痕跡が残されており、被害者の手首には登山靴の防水に使うワックススプレーが付着していたことから、マリコは小菊が何かを隠しているのではないかとにらむが…!?