必要なものは、ちょっとのお金と明日のパンツだけ。欲とは縁遠い青年、火野映司が警備員のバイト先で出会ったものは、鳥の模様の入った不思議なメダル。メダルに引き寄せられるように、800年の時を経た悲劇の歯車が動きだす。そして、映司に訪れる運命の瞬間(とき)。
瀕死の刑事さんに、謎の腕がくっついた?驚く映司に、アンク(姿は人間だが、中身は怪人)はにやりと微笑んでみせた。グリードと呼ばれる彼ら異形の怪人は800年の封印を解き、この世界を飲み込もうとしているらしい。映司は、欲望を食らい、成長していく怪人・ヤミーを前に再び変身しようとするが…。
「800年封印されている間に人間達も変わったんだ…」。グリードの一人、カザリが「欲望」を求めて動き出す。目をつけたのは、食欲を抑えきれない男。カザリのヤミーは人間に寄生し、その欲望を加速させる。人とヤミーが一体化しているので、オーズは苦戦する。
オーズの必殺技の邪魔をしたのは、グリードの一人、カザリだった。カザリはアンクに、オーズなんかでなく、グリード同士手を組もうと持ちかける。アンクは、自分の指示に従うよう映司に要求する。そうでなければ、グリード側についてしまうというのだ。映司の答えは?
比奈と同じ服飾の専門学校に通っている山野遥。いつも派手な衣裳ですごいマンションに住んでいるお金持ちという噂だった。遥はショッピングに夢中のようだ。映司の前に現れたのは、グリードの一人メズール。メズールのヤミーは巣を作ってなかなか出てこない、というアンク。映司は、アンクの素振りから、検討をつけて…。
遥の父親の会社が倒産したと聞いて、心配する比奈。一方、ウヴァから2枚のコアメダルを奪い、緑のメダルが3枚揃ったアンクとオーズ。「メダルの本当の力が見られるかもな…」呟くアンク。グリードはそれぞれ3種類のコアメダルを持つという。同じ種類3枚でオーズが変身するとき、最強コンボが完成する…!
グリードの重量系幹部、ガメル。無邪気な彼は、自分の好きなことしかしない。それを利用して、カザリとウヴアの作戦が始まる。「邪魔なアンクを潰す―!」。そのころ、映司は比奈のバイト先、クスクシエにいた。
「やったー、当たったー!百万円!」ガメルのヤミーの影響で、宝くじまで当たってしまった小森だが、夫婦喧嘩は終わらない。なりゆき上、巻き込まれていく映司。その頃、ウヴァにやられて瀕死のアンクは――。
多国籍料理店、クスクシエに住み込みで働き始めた映司。アンクもちゃっかり屋根裏に自分のねぐらをこしらえていた。そんなバイト中、外から爆発音が響いてきた。飛び出した映司と比奈は、車に仕掛けられた爆弾を目撃する。映司の顔がいつもと違って、険しいことに気づいた比奈は…。
腕に載せた人形とだけ会話する、不思議な科学者、真木。鴻上生体研究所で、ライドベンダーや、カンドロイド等のメダルシステムを開発していたのがその男だった。「祝うとすれば、終わり、終末」と、鴻上とは真逆の思考を持つ彼の目的は何か?そして、仕掛けられた爆弾を止めるため、映司は走る―!
映司が旅先のバンコクでお世話になっていた、筑波という男性が訪ねてきた。世界放浪の旅ブログを書いていた筑波は、日本で本を出版したいと、夢を語る。案内する映司と比奈。そこに、ヤミーを生み出す人間を探すウヴァが目を付け…。
有名になりたいという、筑波の欲望から生まれたアゲハヤミー。欲望は満たされることなく、ヤミーはさらに人々を襲う。それに気づいた映司と比奈は止めようとするが…。一方、「世界を守りたい」思いを強くする後藤は、メダルの力を制御できるシステムに心を奪われている。彼の思いの行方は…。
これほどコアが集まっているのに、どうして俺のは1枚もないんだ!」いらいらがつのり、あたり散らしているアンク。そんな中、カザリは「もっと手術がしたい」という女性外科医の欲望に目をつけ、ヤミーを寄生させる。病院に混乱を起こさず、ヤミーを倒したい映司は比奈の協力を仰いで…。
「何もかも、もうウンザリなんだよ!」。信吾の身体を見捨ててしまったアンク。信吾は病院で緊急治療を受けるが、意識は戻らず予断を許さない状態。カザリのヤミーが寄生した女性外科医ケイは「手術したい」という欲望を抱いたまま放浪する。院長から事情を聞いた映司は、アンクを、そしてケイも連れ戻すため走る!
「見つけた…俺のコアだ!」鴻上の会長室を監視していたアンクは、自分のコア、クジャクメダルを発見する。会長室から、真木の研究室へ、セルメダルおよびクジャクメダルの輸送が計画されていた。護衛するのは後藤。そんな中、カザリが映司たちの前に現れる。比奈がその輸送車に閉じ込められているというが…。
「メダルを一つの器に集中させたその時―」。一体、何が起こるのか?ガメルを器として、その実験が開始された。メズールのメダルを合わせて、ガメルの中のメダルは14枚。メズール、ウヴァ、アンク。そしてオーズもコアメダルを求めて動き出す。ガメルは一人、メズールを探して歩き…。
新たな仮面ライダー、バースが登場。変身解除して現れたのは、伊達明と名乗る男。彼の背負うタンクには、大量のセルメダルが入っていた。そんな頃、剣道を「強くなりたい」と願う少女、梨恵にウヴァが目をつける。誕生したヤミーは、梨恵の仲間たちを襲い始め…。
カブトとクワガタ、2体に分離したヤミー。そんなヤミーは初めてだとアンクは言う。その謎を探る映司とアンク。また、バース解除を目撃した後藤はいてもたってもいられず―。「1億稼ぐ」と宣言したバース=伊達明はの真意はどこにあるのか。タダものではなさそうな2号ライダー。簡単に協力体制とはならなさそうだ。
クスクシエに、泉刑事に世話になったという男、ヤスが訪ねてきた。「刑事さんに命を助けてもらい刑も軽くなったし、お礼がしたい」。ヤスはアンクを泉信吾と思い込み、まとわりつく。一方、カザリは脱走した強盗犯にメダルを投入。その強盗犯は、自分を逮捕した泉刑事とヤスに恨みを抱いていた…。
ヤスの企みにより、アンクはメダルファイルを奪われてしまった。さらに、アンクの嘘で映司は突き落され、囮に使われる。「ひどい!ひどすぎる!」。怒りの比奈はアンクに詰めより、彼の手にしたコアメダルを奪って逃げる。ヤスはそのまま帰ろうとするが、映司のことが気になって…。
クスクシエはバレンタインの準備中。材料の買い出しに出かけた映司と後藤は、一人の少年に出会う。大人のポイ捨てを注意した少年、隆。そこにやってきた父親は、知世子の大学時代の知り合いで…。
「悪いヤツは許さない」神林親子は、バッタヤミーとともに世の諸悪をこらしめていく。映司はアンクとともに、神林を探す。また、隆のことが気になる後藤も後を追う。ウヴァは隆にも近づこうとしていた。手に入れた「正義の力」。その結末は?
「カザリは、持っているコアメダルで独自の進化を進めていた。卵で育っていく、新しいヤミー。そのヤミーの親は、伊達の昔の知り合い、優美だった。また、伊達は映司とどこかで会っている気がして、話をしようと試みるのだが…。
「もっとキレイになりたい」。優美の奥底にあった欲望が、伊達との再会で目覚めた。ヤミーの力で、美しく変身した優美。映司までもが、その魅力にやられてしまう。恋煩いモードのオーズ。はたしてヤミーを倒すことが出来るのか?そして、伊達の過去にも迫る、「オーズ」最初で最後の?恋バナ編。
映司たちの前に鳥のヤミーが現れた。アンクがヤミーを生んだのか?クスクシエで送別会をしたボクサー選手が、その鳥のヤミーにさらわれる。拳の怪我で引退に追い込まれたボクサーの身に何が起こっているのか?
バースの攻撃を邪魔したアンク。「あいつを倒されたら困る…」。そう呟くアンクの真意は誰にもわからない。オウムヤミーは、ボクサーたちの左拳を襲い、岡村の元へその力を届ける。「もう一度、ボクサーとしてリングに立て」。ヤミーの呼びかけに、岡村は―?そして、舞い散る赤い羽根の意味は?
仮面ライダーの放送がまもなく千回を迎えることを高らかに宣言する鴻上。記念に映画を作ろうという。その様子を見ながら、歯がみする男、千堂がいた。彼はショッカー戦闘員だった。「ふざけるな!その陰に千回敗れた俺たちの悔しさがわかるか!」その欲望に、カザリが目を付け…。
バースの危機に、オーズは思わずオウムヤミーを倒してしまった。監督の伊達は負傷。撮影も中止かと思われたが、伊達は宣言する。「映画には夢がある。そして子供達にも夢を見せられる」。撮影は再開された。千堂のアパートのヤミーの卵からまた戦闘員が誕生した。映画と戦闘員の行方はいかに―?
たて続けに現れた鳥のヤミーの謎を追って、出かけるアンクを探しに行く映司。そんな中、ドクター真木は誕生日を迎えた。会長室に呼ばれ、ケーキで祝われるが、鴻上からのプレゼントは…。何年も前に亡くなった、姉の墓の前でたたずむ真木。姉は、クスクシエの知世子と瓜二つだった。
現れた鳥のグリード。カザリは彼を「アンク」と呼ぶ。これまで右腕しか復活しなかった理由。800年前のオーズ誕生にその謎はあった。語られる過去。それは、今オーズに変身する映司にも関係することだった。そんな頃、知世子は、怪我をしたドクター真木を車で送っていた。
ドクター真木が退職金がわりに、鴻上ファウンデーションから10枚の紫のコアメダルを持ち出した。10枚から1枚抜いたとき、欠けた穴を埋めようとする欲望が芽生え、新たなグリードが誕生…?!その頃、映司は、比奈と友達の鈴香から相談を受けていた。鈴香の家に、毎晩、封筒に入れたお金が届けられているというのだ。
映司の中に紫のコアメダルが入りこんだ。そのまま病院に運ばれる映司だが、何が起きたかは調べてもわからない。鴻上やカザリたちが語る「紫のメダル」、「紫のグリード」。新たに生まれたヤミー達は、翼竜の形をしていた…。それは、「紫のグリード」が生み出したものなのか。新たなコンボが誕生するとき、映司の身に何が?
暴走する危険性=紫のコアメダルを体内に抱えた映司。アンクでも持て余してしまうそのパワー。制御する方法は今のところ見つからない。そんな映司の元にレジャーランドの招待券とメモが届き、映司、比奈、伊達、後藤、アンクは出かけることにする。招待したのは、映司の高校の同級生、北村だった。
北村にもう一人のアンク(少年)がメダルを入れた。北村の欲望は一体、何なのか?捕まえたはずのアンクがそこにいることに驚く北村。アンクは、北村がヤミーの親であることを見抜き、比奈をさらったのが彼であることも気づいていた。映司は伊達と後藤を探して走る。だが、カザリともう一人のアンクの本当の狙いは…。
服飾専門学校のコンクールで比奈の作った服が優勝し、フランスへの誘いが来る。海外で洋服の仕事をするのが夢だった比奈には絶好のチャンスなのだが、兄の信吾が気がかりだった。そんな頃、ドクター真木は、新たなヤミーを産み出していた。そして、バース=伊達明の身にも変調が起きる…。
刑事さんが目を覚ました。だが、その意識はまたなくなってしまう。「夢」を壊されてしまった比奈。見かけ上は何もなかったようだが、変化は徐々に始まっていた。そして後藤は伊達の秘密を知る。伊達の変身を止める後藤。そんな中、ウヴァの陰謀は進む。コアメダルと大量のセルメダルをかけ合わせた時…!
伊達の頭部には、弾丸が入ったままだという…。伊達が、バースに変身する理由。1億稼ぐ目的は一体何なのか?復活したメズールとガメルは、セルメダルを大量に集める作戦を始める。それは、人々を眠らせず、「寝たい」という欲望を高めるものだった。ヤミーの動きを感じた映司とアンクが見たものは…!
伊達が裏切り、真木博士、グリード側についた。その攻撃で、映司たちはメダルを奪われてしまう。何か事情があるはず、それはやはり1億円にあるのでは?後藤は、独自に調べ始める。そんな中、伊達の病状はさらに深刻なものとなり…。
町内会長がクスクシエを訪ねてきた。下田と名乗るその男は、昼夜問わずに窓から出入りするという理由でアンクを、以前公園で寝泊まりしていたという理由で映司を不審者扱いするのだった。町には監視カメラがあふれ、抗議に行く知世子だったが…。そんなことは意に介さないアンクだが、最近、身体に異変を感じ始めていた…。
軍鶏ヤミーの攻撃によって傷ついてしまった信吾の身体。戦っていればこういう危険もあることを、映司は思い知るのだった。ヤミーの親は、町内会長ではなく、その妻だった。「人を支配するって気持ちいい…」。その欲はさらにエスカレートし、街は異常な規則に支配されていく。そして、映司、アンクも店を追い出され…。
アンクは、もう一人のアンクに吸収されてしまった!消えるとき、アンクは比奈に自分のタカメダルを託していた。アンクが離れた信吾は意識を取り戻し、協力を申し出る。アンクと同じ顔にとまどいながらも、信吾の無事と兄妹の再会を喜ぶ映司。 映司、比奈、信吾は、アンクを救うため行動を開始するのだが…。
「君の中のメダルの話をしましょう」。真木は映司に紫のメダル、そしてグリードについて話を進める。紫のメダルを体内に入れた2人には、同じ現象が起きている。それに気付き始めていた映司だったが…。真木が生み出した恐竜ヤミー(アンキロサウルス)は人々を氷らせ、襲い始める。それは真木が指示した作戦だった。
アンクが再び映司たちの前に姿を現した。しかし、コアメダルの破壊を知ったアンクの行動は映司や比奈には信じがたいもので…。メダルを失い、完全復活が難しくなったアンクは、グリード化が進む真木に近づき、ある提案を持ちかける。
「消えたくなければ、俺と組め。狙いは一つ、オーズと奴のコアメダルだ」。復活を果たしたウヴァとともにカザリたちの前に現れたアンク。アンクは紫のメダルを持つオーズの危険性を説明し、グリードを結集させようと試みる。映司は自身のグリード化が深刻さを増す中、自らの欲について考える。
辛うじて、カザリを撃退した映司たち。しかし、その代償は余りにも大きく、コアメダルの大半は真木のもとへ。次第に、グリード側へと傾きつつある流れを止めるべく映司達は奇襲を敢行する。
海に落ちてしまったオーズとバース。流された映司は、オーズのベルトを紛失してしまう。完全復活したガメルは、大好きなメズールを求めて人間を、街をセルメダルに変えていく。メズールに「物足りない顔をしている」と言われたアンクが求めるものは…。
グリード態になって戦う映司とアンク。紫のメダルが増えた映司は、暴走してプトティラコンボとなる。アンクへの一撃は…。気絶した映司を、里中が鴻上ファウンデーションへと運ぶ。鴻上は、映司にある提案をする…。自分の欲望を自覚した映司。クスクシエの日々が忘れられないアンク。それぞれの決意は―!
「力が欲しい・・・!もっと力を!」映司は、鴻上が用意した大量のセルメダルをその身体に飲み込む。そして、究極のタトバコンボに変身した。そんな映司の元に辿り着くアンク。自身が抱えるコアには真木の一撃でヒビが。そのことをまだ映司は知らない。