宇宙で最も有名な鯨捕りであるエイハブ船長に会うため、宇宙都市キングクーロンへやって来たラッキー・ラック。「鯨捕りになりたい…」と思わず言ってしまったラッキーは、テストを受けることになってしまう。
テストに合格したラッキーは、無事エイハブ鯨捕りカンパニーの一員になった。個性豊かな鯨捕りの面々に圧倒されるラッキー。そして、エイハブ・グループは漂流宇宙船、通称“鯨”を狩る鯨捕りに出漁する。
鯨捕りの最中、グループが見つけたのは宇宙葬にされたと思しき棺桶だった。だが、キングクーロンへ連れて帰られたホトケさんが、いきなり目を開けて暴れだした。彼は人間ではなくアンドロイドだったのだ。
長期戦の漁を終えたグループは、ナンタケット星雲で最も美しいと言われる惑星ラズ・エンジェルで休息していた。だが、他人の獲物を横取りしようという卑怯者・バンキッズに、ラッキーが捕まってしまう。
カシミール座第7銀河系に位置する惑星モアド。そこはラッキーこと、サチコ・トキサダの生まれ育った星だった。だが、モアドでは立ち退き要求を突き付ける連邦政府と独立運動が激しく争っていた。
若い頃に叩きのめされた恐怖を乗り越え、エイハブは白鯨に立ち向かう決意を固めた。だが、エイハブはホワイトハット刑事に逮捕されてしまう。鯨捕りたちはエイハブ奪回とキングクーロン脱出を同時に決行する。
エイハブを首尾良く取り戻した鯨捕りたち。だが、どさくさに紛れてホワイトハットが宇宙船レディウィスカーに乗り込んでしまった。そんな中、モアドに向かうエイハブの前に命を吸い取るという伝説の幽霊船が現れる。
結局、燃料を手に入れられなかったレディウィスカーは、惑星ケープ・ゴットへ寄港することに。アトレを連れて街へ繰り出すエイハブ。ここには機関長だったアトレの亡き父親との思い出が残されていた。
レディウィスカーの艦内で見つかった密航者は、アイリーンの店で働いていたマリーだった。突如現れた若い女性にメロメロになった鯨捕りたちはマリー・ファンクラブを結成。だが、エイハブに憧れるマリーは…。
マリーを下したレディウィスカーは、遂に惑星モアドへ到着しようとしていた。到着記念カラオケ大会で盛り上がる中、美しい笛の音を奏でるデュウ。その頃、モアドでも同じメロディを口ずさむ者がいた。
いよいよモアドの大気圏に突入したレディウィスカーだが、その眼前にいきなり白鯨が現れた。船外へ出て、白鯨に立ち向かうエイハブとデュウ。だが、白鯨の圧倒的戦闘力はレディウィスカーの船体を引き裂いた。
第6鉱区の浜辺に流れ着いたデュウ。その姿を見つけたのはセイラだった。セイラはデュウを「ハリー」と呼びながら、愛しい恋人であるかのように介抱する。一方、廃バスを修理したエイハブたちは旅を再開していた。
エイハブたちを導いたのは、ラッキーの兄であるシロー・トキサダのマインドパワーによる超空間通信だった。荒野を越え、シローとの合流を目指すエイハブたち。だが、目の前に映るのは草木1本生えぬ死の世界だった。
コバ爺さんの飼犬・キヨシを仲間に加えたエイハブたちは、かつてのモアドの首都ラサーラシティへ到着した。ラサーラ駅で住民運動の指導者でもあるシローと合流する予定だったが、警備隊はその可能性を予測していた。
モアドに着任した連邦政府の特別補佐官・オハラはムラトに新たな指令を下す。それはデュウを捕獲せよというものだった。一方、デュウはセイラから、強制移住に抵抗して犯罪者となったハリーの話を聞かされていた。
デュウに衝撃的な事実を語るオハラ。デュウの生命維持装置内には白鯨の起爆装置が組み込まれているというのだ。苦しむデュウの感情に応えるかのように白鯨が現れ、オハラの宇宙船は撃墜されてしまう。
希望が丘の赤い風車に、モアド中の住民運動活動家たちが集まっていた。連邦政府からの独立を人々に訴えるシロー。その姿にはエイハブさえも心を動かされつつあった、そんなエイハブの元にセイラが現れた。
住民運動の激化に対し、ムラトの絶対回路に修正が加えられる。そんな中、セイラの案内を受け、警備隊本部へ潜入していたエイハブの前にムラトが現れる。だが、エイハブにはムラトの前の姿について覚えがあり…。
宇宙刑務所時代、ムラトにはエイハブに救われた過去があった。借りを返すため、モアドから立ち去ることを提案するムラト。仲間も捕らえられ、選択の余地はないと思われたが、エイハブはムラトを叩きのめす道を選ぶ。
特別房棟はムラトの隊長権限によって閉鎖されていた。無理に解錠すれば本部の自爆装置が作動するという。閉鎖された環境下でオハラの殺人命令を受けたムラトは、幼少期のつらい記憶を思い出して暴走してしまい…。
エイハブたちを追ってモアドにやって来たマリーがデュウと巡り合う。一方、地下の共同墓地にババは埋葬されようとしていた。エイハブは、タトウ族の末裔であるババの言葉に、心の中に引っ掛かるものを感じていた。
ババの復活に喜ぶエイハブたちだったが、連邦政府はモアドへ第7艦隊を送り込んできていた。オハラは、司令長官・ホー将軍から職権をはく奪される。そんな将軍を再生されたムラトがオハラの命令で殺害してしまい…。
逃避行の中、デュウがエナジーを探しに行った後、残されたセイラは「ハリーではなく、デュウに会いたい」と願いながら永遠の眠りについてしまう。深い悲しみに包まれたデュウの前に、ムラトとオハラが現れて…。
エイハブは白鯨と戦うため、レディウィスカーを引き上げることを思いつく。そんなグループに合流する、セイラの身体を抱いたデュウとムラトたち。だがその頃、本部への空爆によってシローがその命を落としていた。
シローの死を確認した連邦政府はモアド問題の終結と勝利を宣言するが、シローの心は生き続けていた。ラッキーの口を借りたシローは白鯨を倒すことを願い、エイハブはその願いに応えることを誓う。一方、オハラは…。
白鯨が引き起こした大波は、レディウィスカーを浜辺に打ち上げる。起爆装置作動を翌日に控えた日、エイハブたちはレディウィスカーで漁に出た。獲物は白鯨だが、エイハブはデュウと2人で決着をつける道を選び…。