長い間、学校を休んでいたクラスメートの和音(今井悠貴)が久しぶりに登校してきた。だが、登校早々、真理衣(吉田里琴)らと揉めてしまい「屋上から飛び降りてやる!」と叫ぶ騒ぎを起こしてしまう。幸い、大事には至らなかったものの、ハガネ(吉瀬美智子)は和音の過剰なまでの反応に疑問を抱く。彼がこんなことをするのには、何か大きな原因があるのではないだろうか。
さっそく放課後に家庭訪問をすると、母・諒子(高橋由美子)と夫・牧人(村上淳)が出迎えてくれた。学校で起こった出来事を説明し、両親の理解と協力を求めるハガネは、息子を思う牧人の言葉に感動すら覚える。しかし、彼の笑顔の裏には、どこまでも自己中心的な恐ろしい感情が隠されていたことにハガネは気づいていなかった。
そんなある日、ハガネは諒子に呼び出され「自分を匿ってほしい」と頼まれる。家の外では妻と子供の良き理解者のように明るく振る舞っている牧人だが、実は二重人格とも言える性格の持ち主で、相手が自分の意に沿わない場合、力で押さえ付けて無理矢理従わせていたのだ。あらためてこの家族の問題の根深さに頭を抱えるハガネ。はたして彼女はどう立ち向かっていくのだろうか……。