CM制作会社のプロデューサー・坪井良多(阿部寛)は、華やかな肩書とは裏腹に会社ではいつも板挟みの毎日。“俺がいないと何も進まない”と自負するも、実際は「まーまーまー」とその場をやり過ごすだけの彼を、人は陰で“マー君”と呼んでいた。 良多は家でも、人気フードスタイリストの妻・沙江(山口智子)には何かと頭が上がらない。小学4年生の娘・萌江(蒔田彩珠)が「うちに小人がいる」と話して担任教師から呼び出しを受け、父として威厳ある態度で叱ろうとしても、いつのまにか言い負かされる始末。 どこか憎めない存在の“体は大きいのに小っちゃい男”として、それなりに幸せな毎日を送っていたが、疎遠になっていた父・栄輔(夏八木勲)が倒れ...