星野茉莉(黒木華)は、与党・民政党の幹事長をつとめる父・鷹臣(坂東彌十郎)の秘書。 周囲から父の後継者と目され、当たり前のように政治家を志すようになった茉莉は、永田町の党本部で秘書業務に追われる忙しい日々を送っていた。 そんなある日、父宛てに差出人不明の封書が届く。 中には、とある医大の学部長の転落死を報じる新聞記事の切り抜きと、生々しい手書きの文字で「あなたが殺した」と書かれた手紙が入っていた。 胸騒ぎを覚えた茉莉は、父の過去の行動を密かに調査し、ある事実を突き止める。 しかし、とあることをきっかけにその行動が父へと伝わり、即刻秘書をクビになり、さらには家も出ていくことに。 何もかもを失った茉莉は、小さなスナックをひとりで切り盛りする月岡あかり(野呂佳代)と出会う。 そんなとき、現職都知事がスキャンダルで辞任、急きょ都知事選が行われることになり――。
「都知事になってください」「私はあなたに賭けたい」。 都知事選への出馬を茉莉(黒木華)に突然懇願され、戸惑うばかりのあかり(野呂佳代)。 ほかに適任者がいるはずだと断るが、茉莉は一歩も引こうとしない。 茉莉には思惑があった。 最大与党・民政党の幹事長として絶大な影響力を持つ父・鷹臣(坂東彌十郎)から絶縁され、あらゆる後ろ盾を失った今、自分が政界に戻る方法はただひとつ。 あかりを選挙に勝たせて都知事に押し上げ、自分を副知事に指名してもらうしかない——。 「誰でもいいわけでもない」「あなたなんです」とまっすぐに思いをぶつけてくる茉莉に心を揺さぶられながらも、あかりはスナック『とし子』を辞めるわけにはいかないと出馬を固辞。 それでもなお食い下がる茉莉を、とある場所で暮らす先代のママ・鴨井とし子(木野花)のもとに連れて行く。 そして、とし子の店であかりが働くことになった10年前のいきさつを打ち明けて…。 同じころ、民政党の内部では、都知事選をめぐる激しい攻防が始まっていた。鷹臣が子飼いの流星(松下洸平)の擁立に向けて裏で着々と準備を進めるなか、反発する都連の議員らは独自の候補者選びに動き出していた。 そんな折、茉莉は鷹臣の秘書・雫石(山口馬木也)に呼び出され、鷹臣からの伝言を告げられる。 それは、自分を裏切った娘に父が突きつけた、冷酷な“最後通告”で…。
認知症を患い、施設で暮らすとし子(木野花)が帰る場所をなくしたくない一心で、とし子から託されたスナックを守り続けるあかり(野呂佳代)。 その思いを知った茉莉(黒木華)は、あかりを都知事候補に担ぎ上げる計画をあきらめる。 しかし、家も仕事も失って住むところもままならず、しばらくあかりのアパートに身を寄せることに。 そんな折、とし子の成年後見人を務める弁護士の竹林圭吾(中山求一郎)が現れ、スナックを売却すると告げられる。 とし子の施設の賃料や介護費など毎月かかる多額の費用は、とし子の年金だけではまかなえず、不足分をスナックの売り上げで補う取り決めになっていた。 ところが、近隣の工場が移転したことから客が減り、売り上げも激減。 深刻な赤字が続くなか、あかりが自分の蓄えを切り崩し、とし子の生活と店の経営をなんとか支えてきたのだった。 このままでは遠からず破綻すると指摘する竹林は、とし子が所有する不動産を処分し、資金を確保するのが最善の方法だと断言。 売らずに店を続けるには、最低でも約1000万円が必要だという。 だが、そんな大金など用意できるはずもないあかりは絶望。 途方に暮れるあかりを救いたい茉莉は、懸命に打開策を探るなか、竹林の主張を覆すある方法を見出す。 まもなく茉莉は、閉店の危機を知った常連客の樫田敦史(岩松了)から、とし子があかりに秘密にしていたという思わぬ事実を打ち明けられて…。