昭和37年、布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)が結婚して一年がたった。深沢(村上弘明)からの仕事の依頼のおかげで、家計は少し楽になりかけていた。茂は深沢の出版社で少女漫画家を志す河合はるこ(南明奈)と出会う。はるこは父親から漫画を描くことを反対されていたが、何としてでも漫画家になろうとする意志をもっていた。茂は新作「河童の三平」にとりかかろうと意欲を高めていたが、深沢がとつぜん喀血(かっけつ)し、病 に倒れる。
布美枝も茂も深沢の早い復帰を信じていたが、退院の知らせはなかなか届かなかった。茂は深沢の出版社を訪ねてみるが、次々に荷物が運び出される光景に出くわす。深沢の長引く療養のために会社が閉じられたのだった。それは茂の収入が途絶えてしまうことを意味した。茂は仕事を得るために、ほかの出版社への自作の売り込みに歩く日々をおくるが、経営者は一般受けしない茂の漫画に難色を示す・・・。