警視庁捜査一課SIT第3係の主任で、優れた交渉術を誇る真壁有希子(天海祐希)は、バスジャック立てこもり事件で犯人の説得を試みる。ところが、不測の事態が発生して失敗。有希子は全責任を負わされる形で、異動を命じられる。その異動先とは…昔から反りの合わない管理官・梶山勝利(田中哲司)が統括する緊急事案対応取調班、通称「キントリ」。特に重要と認定された案件の取り調べを行うため、優秀な取調官を集めた専門チームだった! 梶山を筆頭に菱本進(でんでん)、中田善次郎(大杉漣)、小石川春夫(小日向文世)ら、クセモノ揃いの「キントリ」で、有希子は新たな一歩を踏み出すことに…。そんな折、革手袋をした男が小学生の少女に声を掛け、クッキー缶を都内の交番に差し入れるよう依頼。その缶が交番内で爆発し、警察官一人が死亡する事件が発生する! まもなく、捜査一課の刑事・渡辺鉄次(速水もこみち)と監物大二郎(鈴木浩介)が匿名の主から得た情報と、小学生の証言などから、革手袋の男が冤罪事件ばかり請け負う有名弁護士・藤代保だと判明。だが、藤代は容疑を完全否認し、「キントリ」の取り調べにも一向に屈しない。 そんな中、真犯人を名乗る男(高嶋政伸)が出頭してきた! ところが、男は頑として身元を明かさず、不遜な態度で「出頭したのはあなた方に僕を思い出して頂きたいからだ」と話す。しかも、男は無数の都民の命を奪うべく、ある場所に特殊な爆弾を仕掛け、42時間後に爆発するよう設定したというではないか! 男から指名され、有希子はさっそく取り調べを開始することに。だが、男は相当な切れ者で、どんな有希子の追及も巧みにかわしていく…。 タイムリミットはわずか42時間――。果たして、有希子と「キントリ」の面々は、男の正体と目的を暴き、都民の命を守ることができるのか!?
河原でモデル・霞智子(佐藤寛子)の死体が見つかり、さっそく被疑者が逮捕された。被疑者は遺体発見現場近くのコンビニエンスストアのトイレで、凶器と思われるスパナを洗っていた杉田英治(林家正蔵)。妻と中学生の娘を持つ電器店の店主だった。ところがこの杉田、捕まってから12時間が経過しても、捜査一課での取り調べに対して一言もしゃべらない。お手上げ状態になった捜査一課は、有希子(天海祐希)ら「緊急事案対応取調班(=キントリ)」に取り調べを要請。さっそく菱本(でんでん)と小石川(小日向文世)が、杉田の取り調べを始めることに。ところが、杉田は落ち着き払った態度で、相変わらず完全黙秘を貫く…。 一方、捜査一課のもつなべコンビ、監物(鈴木浩介)と渡辺(速水もこみち)は聞き込みのため、杉田の妻・美紀(田中広子)を訪問。ところが、キントリに上がってきた報告には、これといって取り調べの切り札となるようなものがない。そんな中、このような状況下で美紀が店を営業していたことに引っ掛かる有希子。キントリに手柄を奪われたくないもつなべコンビが、何かを隠しているに違いない…。そう考えた有希子が2人を糾弾すると、杉田は真面目で仕事熱心な男で、近所の人々からも慕われていたことが判明する! しかも、杉田の娘・はるか(小芝風花)は重い心臓疾患を抱えているのだが、その娘の面倒も実によく見ていたというのだ。 女を殺して黙秘を決め込む凶悪犯、病気の娘を気遣う優しい父親――どちらが本当の杉田なのか!? そんな中、はるかがようやく手術を受けられることになった。梶山管理官(田中哲司)の指示で、有希子は美紀にもう一度話を聞くべく、中田(大杉漣)とともに病院へ。そこではるかが発した“ある一言”、偶然出くわした意外な人物の話から、有希子は“いちばん立てたくない仮説”にたどり着いてしまう――。
経済産業省のエリート官僚・佐原俊夫(神尾佑)が自宅の階段から転落死。血まみれになって倒れている俊夫を母・和子(田島令子)が発見した時、階段の上には若く美しい妻・利香(安達祐実)が呆然と座っていた…。俊夫は転落直前、6歳の息子・大地(田中奏生)が使っていた玩具の電車で頭部を殴られていたが、その玩具には利香の指紋が多数付着。利香も自分が夫を殺したと自供する。 まもなく、被害者が国家の機密に関わる業務を担当していたため、「緊急事案対応取調班(=キントリ)」に利香の取り調べ要請が下った! 被疑者が女性ということもあり、主取調官に任命された有希子(天海祐希)は、さっそく取り調べを開始。罪を認めながらも犯行動機などを明らかにしなかった利香だが、遂には有希子の厳しい追及に重い口を開き、夫から離婚を切り出されたことが発端だと告白する。愛人と再婚し、大地も自分が引き取ると言い張る俊夫の言動に動揺し、思わず夫の頭部を殴りつけた、と涙ながらに語る利香。話を聞いた有希子は同じ“子を持つ母”として、彼女に同情する。ところがその直後、利香が一瞬だけふてぶてしい表情を見せた。しかも、利香が実演してみせた犯行当時の動作は、遺体の解剖結果とは矛盾するものだった…! その矢先、利香が夫の愛人として名を挙げた人物が、不倫関係を完全否定。有希子がその事実を突きつけると、利香はまたしても涙ながらに我が子を思う気持ちを訴えながら、供述内容を一転させる。しかも、その供述までもが嘘だということが判明したのだ! 犯行自体は認めながらも、供述の矛盾点を突かれるたびに二転三転する犯行動機…。利香はなぜ、そこまで嘘だらけの供述を繰り返すのか…!? とんだ食わせ者の被疑者をマル裸にすべく、有希子は取り調べを続行するかたわら、中田(大杉漣)とともに大地を訪問。その小さな身体の一部に、目を留める。そんな中、中田の口から“最も考えたくない可能性”が語られるのだが…!?
衆議院議員の三木本史郎(神保悟志)が贈収賄疑惑で、警視庁に任意同行された。本来は捜査二課が扱うべき事件だが、刑事部長・郷原(草刈正雄)直々の要望で「緊急事案対応取調班(=キントリ)」が取り調べを担当することに。さっそく中田(大杉漣)、かつて捜査二課にいた小石川(小日向文世)は三木本の取り調べを開始する。 ところが、三木本は余計な暴言は吐きまくるものの、肝心の贈収賄疑惑については白を切り通す。だが、そんな三木本を小石川は激しく追及。遂に、献金を受け取ったのは第一秘書・菅沼俊樹(泉谷しげる)だと供述する。だが、これが逃げ口上であることは明白…。有希子(天海祐希)らは翌日に菅沼の供述を取った上で、三木本を潰そうと考えるも、証拠隠滅を図られることを危惧する。ところが釘を刺された三木本は、それほど疑うならば…と自ら進んで留置場に宿泊。一方、菅沼は三木本の事務所から怪しげな紙袋を持ち、自宅へと戻っていく…。 その夜、事件は起こった! 菅沼がパソコンに遺書を残し、青酸カリの入った洋酒の水割りを飲んで自殺を図ったのだ。遺書には、三木本に迷惑をかけたことを死んで詫びる旨が綴られていた。だが有希子は、まごころを大事にする昔堅気の菅沼が自筆ではなく、パソコンで遺書をしたためたことに疑問を抱く。一方、梶山管理官(田中哲司)も三木本が口封じのため、何らかの方法で青酸カリを仕込んだ可能性が高いと考える。 この事件、果たして正真正銘の自殺なのか、それとも三木本による遠隔殺人なのか…!? すべてを解明すべく、有希子と菱本(でんでん)は三木本の妻・唯(田丸麻紀)のもとへ聞き込みに訪れる。一方、小石川と中田は菅沼の事件については伏せた上で、再び三木本の取り調べに挑む――。
公園の池に捨てられたスーツケースの中から、男の絞殺体が見つかった。被害者は詐欺グループの幹部・真木祐介(竹財輝之助)。監物(鈴木浩介)が8年前に取り逃がした指名手配犯だった! それからまもなく、事件当夜にスーツケースを池まで運ぶ男を目撃したという人物が、別々に名乗りを上げてくる。目撃者は春日小夜子(根岸季衣)、望月芳江(茅島成美)、松井蘭子(西尾まり)の3人。いずれも主婦ということで、有希子(天海祐希)が事情聴取をすると、犯人の人相に関しては判を押したように同じ証言が飛び出す。3人によれば、犯人は40歳前後の中肉中背の男。髪は短く、眉が濃く、細面で、頬にはほくろがあったという。 真木を取り逃がしたことに今も責任を感じている監物は、3人の証言をもとに執念の捜査を開始。相棒の渡辺(速水もこみち)、遺体発見場所を管轄する所轄の刑事・石田克之(正名僕蔵)とともに、男がスーツケースを運ぶ際に通り過ぎたと思われるマンションの防犯カメラを徹底チェックする。ところが、どういうわけか主婦たちの証言と合致する男は一人として映っていない…。そんな中、有希子はふと3人の証言に違和感を覚える。3人が犯人を目撃したのは視界が悪い夜、しかも別々の場所からだったにもかかわらず、揃いも揃って頬のほくろを指摘していたからだ。 主婦3人は何らかの理由で口裏を合わせ、偽りの証言をしているのかもしれない…! 有希子ら緊急事案対応取調班(=キントリ)のメンバーは主婦3人の身辺を調査。ところが、3人には主婦という点以外に共通点がまるでなく、家族を含め
ゲーム会社社長・山本真人(佐戸井けん太)が誘拐され、被疑者としてゲームデザイナー・北原健(満島真之介)が逮捕された。北原は一部に熱狂的なファンを持つゲーム『ペガサスアドベンチャー』の開発者。苦労して作り上げた最新作『ペガサスアドベンチャーIV』がお蔵入りになるのを阻止するため、犯行に及んだと思われる。だが、北原は頑として山本の居場所を明かそうとしない。そこで、緊急事案対応取調班(=キントリ)は山本の安全を確保するため、早急に取り調べを行うことに。だが、北原は取り調べを受けることは想定していたと言い、ぬけぬけと「ゲームは一つの人生です。ゲームの中の人物には僕たちと同じように命があります。それを葬ろうとした奴は罰を受けねばなりません」と言い放つ。人の命を軽視するような北原の発言…。有希子(天海祐希)は怒りを覚えずにはいられない。 そんな中、中田(大杉漣)が北原の取り調べを担当したい、と言い出した。実は北原、中田が所轄の少年課に所属していたころに万引きで補導したことのある人物だったのだ。中田はその過去には敢えて触れず、初対面のふりをして北原と対峙。その真摯な対応に少しだけ心を開いた北原が、遂に山本の居場所に関して口を開く…! 「答えは僕のゲームの中にあります」 なんと、発売予定だった最新ゲームの中に登場するペガサスの剣の隠し場所にヒントがある、というのだ。そこで、有希子は睡眠時間を返上してゲームに挑戦。やがて山本の居場所のみならず、事件の根幹に関わる重要なヒントを、ゲームの中で見つけ…!?
3人を殺した罪で元ジャーナリスト・真田正巳(浅野和之)に死刑判決が下った。かつて現職議員の覚せい剤使用疑惑および、暴力団のフロント企業とのつながりを掴んだ真田は、それをネタに議員を恐喝。逆に、命を狙ってきた暴力団の条件を飲むことになった。その条件が元構成員2人とパチンコ店店員・向井を殺すことだったのだ! ところが判決が出た矢先、緊急事案対応取調班(=キントリ)に真田の取り調べ要請が下りる。真田の供述では3人とも東京湾に投げ込んだとのことだったが、向井の白骨死体だけは長野の山間部で見つかったからだ。なぜ真田は向井の死体遺棄場所に関してだけ嘘をついたのか…。かつて真田のせいで部下が職を追われたことのある小石川(小日向文世)、今回の事件に関与している暴力団に苦労させられたことのある菱本(でんでん)は自ら取調官に名乗りを上げるが、どういうわけか捜査一課長・相馬(篠井英介)と刑事部長・郷原(草刈正雄)は有希子(天海祐希)を指名。有希子はすべてを賭けて、真田と対峙することを誓う。 だが、真田は手ごわかった。肝心な質問をはぐらかすばかりか、こともあろうに有希子たちを取材して本を出版したいと言い始めたのだ。そんな折、向井の殺害方法がほかの被害者とは違うことも判明。有希子は真田が殺したのは2人だけである可能性も視野に入れ始める。 有希子はさっそく捜査一課の監物(鈴木浩介)や渡辺(速水もこみち)とともに、手がかりを求めて向井の妻・時任恵子(伊藤裕子)のもとへ。恵子が真田と同じ長野出身だと知る。そんな中、恵子の息子・拓真(神先朔也)が描いた向井の絵を見た渡辺は、違和感をぬぐえず…!?
亡くなった夫・匡(眞島秀和)に関する“人生を変えるような事実”が書いてある――殺人の罪で拘留中の元ジャーナリスト・真田(浅野和之)から、取材手帳の存在を聞かされた有希子(天海祐希)。彼女は真田から聞いた番号に電話をかけ、取材手帳を持っている人物とコンタクトを取る。その人物とは…小さなラーメン店を営む嘉納肇(堀部圭亮)。かつては小石川(小日向文世)の部下だったが、真田に嵌められて警視庁を追われた男だった。さっそく有希子は嘉納の店へ。ところが嘉納は、手帳はここにはないと言い、翌日公園で渡すという。 一夜が明け、覚悟を決めた有希子は職場のデスクを片付け、嘉納が指定した公園へ。ところが対面する直前、公園にやって来た嘉納が何者かに殺されてしまう! 有希子は慌てて倒れている嘉納のもとへ。通行人に警察へ連絡するよう頼むと、嘉納のポケットから取材手帳を抜き取り、何を思ったかそのまま姿を消してしまう…。 まもなく有希子が嘉納殺しの重要参考人として手配された! やがて管理官の梶山(田中哲司)が有希子を発見。梶山自ら、連行した有希子を徹底的に取り調べる――。
8年前、有希子(天海祐希)の夫・匡(眞島秀和)はなぜ命を落とさねばならなかったのか…。その真相を紐解く手がかりは、元警察官のラーメン店店長・嘉納(堀部圭亮)に託された、元ジャーナリスト・真田(浅野和之)の取材手帳にあった! だが、やっとのことで入手した手帳の記述には謎も多い…。中でも有希子が引っ掛かったのは、暗号めいた数字の羅列だった。だが、嘉納殺しの重要参考人として追われ、今や梶山(田中哲司)から取り調べを受ける身となった彼女は、思うように身動きが取れない。そんな中、小石川(小日向文世)は有希子に代わって数字の意味を聞き出すため、殺人罪で東京拘置所に収容されている真田のもとへ。だが、その帰りに小石川は何者かに銃撃され、意識不明の重体に陥ってしまう…。 やがて特別取調室では、取材手帳の記述を武器に、有希子の反撃が始まる! 夫の死にまつわる真相について、容赦なく梶山に斬り込んでいく有希子。一方、防犯カメラの映像を確認した渡辺(速水もこみち)は、嘉納殺しの真犯人と思われる男の姿を見て、顔色を変え…! そんな中、遂に捜査は大きな展開を見せる。匡の死の真相を掌握する重要人物の存在が浮き彫りになったのだ! やがて緊急事案対応取調班(=キントリ)のメンバーはその男を特別取調室に召喚。すべてのカギを握る男をマル裸にし、8年ものあいだ闇に葬られていた真実をあぶり出すべく、取り調べに挑んでいく――。
宅配便の配達車の中から、28歳の配達員・小牧修介(石田卓也)の遺体が見つかった。死因は薬物による中毒死。だが、遺体には奇妙な点があった。どういうわけか小牧は運転席で、必要ないはずの傘を差したまま死んでいたのだ! そんな中、地味で年老いた天涯孤独の未亡人・白河民子(三田佳子)が自首してくる。ところが困ったことに、民子は数時間と経たないうちに、自首した記憶さえ曖昧な状態に…。しかも畳みかけるように、事件の謎を深める要素が浮上する。車内の指紋はいずれも民子と一致しないばかりか、犯行に使われた毒物も彼女の自宅からは発見されなかったのだ。 この事件は重要案件に指定され、真壁有希子(天海祐希)ら緊急事案対応取調班(通称・キントリ)が取り調べを担当することに。だが、民子と向き合った有希子は、思わぬ苦戦を強いられることになる。 何が嘘で、何が真か――。有希子は一筋縄ではいかない民子に苛立ちを覚えながらも、あらゆる手を尽くし、彼女の深層心理と真実へつながる突破口を開こうとする。だが、探れば探るほど、民子の本音は深い霧に包まれる一方で…!?
深夜の大学病院で、人工呼吸器につながれた入院患者・高木直明(高桑満)の容態が急変。当直医の糸山恵太(福士誠治)が処置に当たる。ところが、家族を呼びに行った看護師・桜井加代(和音美桜)が病室に戻ると…人工呼吸器を外されて絶命した高木に、なぜか糸山が靴下を履かせていた! 糸山は高木を殺害した容疑で逮捕されるが、一貫して容疑を否認。加代が病室を離れてから、高木の人工呼吸器が外されるまで、わずか9分間――目撃者が誰もいない、この“空白の9分”に何があったのか…。真相を究明すべく、糸山の取り調べは真壁有希子(天海祐希)ら「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」に託される。 まもなく、警視庁留置管理課の警察官・宮沢俊哉(村田雄浩)に警護された糸山が、特別取調室に姿を現す。ところが第一回聴取を終えた直後、未曾有の緊急事態が起こる! 拳銃を手にした宮沢が糸山を特別取調室に引き込み、籠城したのだ!! 「甘いんですよ、あなたたちは。私が代わって取り調べます」――そう宣言したかと思うと、宮沢は糸山の取り調べを開始。有希子はこの不測の事態を一刻も早く解決すべく、宮沢の真の目的を探り始めるのだが…!?
建築会社の社長・小泉正隆(入江雅人)の自宅プールで、男の遺体が見つかった。捜査一課の刑事・渡辺鉄次(速水もこみち)と監物大二郎(鈴木浩介)はさっそく話を聞くが、正隆もその妻・小泉マユミ(酒井美紀)も男に見覚えがないという。ところが次の瞬間、事態は急変する。どこからともなく「死ね」という不穏な言葉が聞こえてきたのだ。声の主は…なんと居間の窓辺で飼われていたオウムだった! その矢先、玄関から血痕反応が出たため、渡辺と監物は小泉夫婦を死体遺棄容疑で署に連行。さらに“目撃者”として、オウムを緊急事案対応取調班(通称・キントリ)へ運び込む! いきなりオウムを連れ込まれ、真壁有希子(天海祐希)らキントリ・メンバーは当然のごとく大困惑…。そんな中、小泉夫妻の取り調べが別々に始まる。ところが、ここでキントリは思わぬ壁にぶち当たってしまう。マユミはストーカーを、正隆は街で因縁をつけてきた男を、正当防衛で死に至らせたと供述。それぞれ、自分だけで内密に遺体を遺棄したと主張したのだ。 食い違う夫婦の言い分は、一体どちらが正しいのか…。有希子らが頭を悩ませる中、やがて遺体の身元が判明。小泉夫妻の証言の裏には“大きな嘘”が存在する――そうにらんだ有希子らは、ついに“オウムの取り調べ”という前代未聞の任務を遂行する…!
高校の教室で不穏な事件が起こった。担任の沢本愛(矢田亜希子)が授業をしている最中に、生徒の春日俊介(平岡拓真)が倒れ、意識不明の重体になったのだ。その後、俊介は青酸ソーダを服用したことが判明する。だが、入手経路はおろか、ほかの生徒の目がある中でどうやって服用したのかは不明…。しかも、俊介は真面目な生徒で、自殺だと仮定しても理由が見当たらなかった。 真壁有希子(天海祐希)ら緊急事案対応取調班(通称・キントリ)はさっそく、この事件の捜査に参加。有希子は俊介のクラスメート、29人全員を取り調べることにする。ところが、ここで厄介なことが起こる。沢本愛が生徒を守るためだと言い張り、取り調べに同席。何かにつけて横槍を入れてきたのだ。 沢本愛が何かを隠していると直感した有希子は、手がかりを求めて俊介の家を訪問。母親の春日愛(森尾由美)の“ある言動”に違和感を覚える。だが、依然としてすべては闇の中…。焦った有希子は沢本愛を徹底マークすることにする。ところが、その行き過ぎた行動をキントリの取調官・中田善次郎(大杉漣)にとがめられてしまい…!? そんな中、俊介の意識が戻った! さらに、有希子らがまったく予期していなかった事態が起こり…。
通勤時間帯のオフィス街に、大量の血を浴びた男が現れた。捜査一課の刑事・渡辺鉄次(速水もこみち)と監物大二郎(鈴木浩介)が職務質問すると、男はあろうことか包丁を取り出し、「朝起きたら、この包丁を握っていた。誰かを殺してしまったかもしれない」と言い出す! まもなく男は旅行会社の社員・水越辰也(塚本高史)だと判明する。だが、夜10時に退社してから、包丁を握った状態で目覚めるまで、水越の記憶は白紙。肝心の被害者も特定できない状態だ。捜査一課長・沢渡巌(三上市朗)は早急な事件解決を求め、真壁有希子(天海祐希)ら緊急事案対応取調班(通称・キントリ)に取り調べを一任する。ところが、水越を確保した渡辺と監物が、取り調べも自分たちでやりたいと申し出て…! やがて取り調べの最中、ほんの一部ではあるが、水越の記憶がよみがえる。詳細は不明だが、退社後に舵輪(=船の舵)を見たというのだ。僕は船に乗ったのかもしれない――水越の証言を受け、渡辺と監物はナイトクルーズまわりを捜査することに。一方、有希子と取調官・小石川春夫(小日向文世)は水越の身辺を洗うため、勤務先を訪問。新入社員の福永絵梨(入山杏奈)を捕まえて話を聞くのだが…!? まもなく、水越が断片的な記憶を新たに取り戻した! そのころ、キントリの管理官・梶山勝利(田中哲司)のもとには、刑事部長・磐城和久(大倉孝二)から“不可解な要請”が入る――。
銀行員の大谷雅美(阿南敦子)が自宅マンションから転落死した。多数の住人が「やめて!」という悲鳴を聞いていたが、部屋には他殺の物証がなく、自殺と断定される。ところがその後、雅美の携帯電話が飛び降りる前後につながっていたことが判明する。通話相手は雅美が通っていたサロンのネイリスト・茂手木恭子(鶴田真由)。調べると、この6年のうちに女性顧客が2人、恭子に多額の金を融通したのち、自殺していた! このことから、捜査一課は雅美を含む3人の顧客に、恭子が自殺を強要したと推理。真壁有希子(天海祐希)ら緊急事案対応取調班(通称・キントリ)に出動を要請する。 有希子は取調官・菱本進(でんでん)とともに、事情聴取を拒否し続ける恭子を訪問。すると、恭子は何を思ったか、有希子が聴取を担当するなら協力するという。さっそく有希子は取り調べを開始することに。ところが、恭子はどんなに問い詰められても、落ち着き払った態度。しかも、有希子の手を見て、シングルマザーであることを見抜き、その労をねぎらってくるではないか! さすがの有希子も感情とペースをひどく乱され、管理官の梶山勝利(田中哲司)から厳しくたしなめられてしまう…。 挽回を誓った有希子はキントリ・メンバーと連携し、恭子の関与を裏付ける証拠を求め、自殺者たちの関係者に聞き込み捜査を敢行。そんな中、有希子が不審な行動を取り始める。なんと、こっそり単独で恭子のサロンへ向かったのだ! その行動に感づいた菱本は、胸騒ぎを覚え…!?
ある朝、通販会社の女子更衣室で、辣腕課長・立花理香(上野なつひ)の遺体が見つかった。まもなく、現場近くの公園で発見された理香のバッグから、現金が盗まれていたことが判明。強盗の線も浮上するが、会社の防犯カメラには外部からの侵入者は映っておらず、真壁有希子(天海祐希)ら緊急事案対応取調班(通称・キントリ)は“内部の人間による犯行”を疑う。 有希子らはさっそく、理香の部署に勤めるパート従業員3人――佐々木かずえ(田中美奈子)、磯部聡子(阿知波悟美)、森本愛美(西原亜希)の事情聴取をすることに。3人はさんざん互いの悪口をぶちまけつつも、被害者についてはそろって賞賛。事情聴取を終えた有希子は女性心理の観点から、理香のことをそこまで褒める3人に対し、逆に疑念を覚える。一方、キントリの管理官・梶山勝利(田中哲司)は、不確定要素の多い“理香と部長・野々村真一(久ヶ沢徹)の望ましくない噂”に対し、3人がほぼ同じとらえ方をしていたことに着目。3人には理香の死亡推定時刻にアリバイがあったが、キントリの面々は口裏を合わせている可能性を視野に入れて捜査を進める。だが、捜査一課の刑事・渡辺鉄次(速水もこみち)と監物大二郎(鈴木浩介)はこの方針に反感を抱く。というのも、彼らは死亡推定時刻に居酒屋でケンカする3人を目撃し、仲裁に入った張本人だったからだ。 やがて、被害者にまつわる新事実が次々と発覚する。だが、実行犯も殺害方法も犯行動機も、肝心な事実は謎に包まれたまま…。そんな中、新たな事件が起こってしまい…!
夜間警備をしていた警察官・池田肇(清水優)が、喪服を着た2人組に襲われ、全弾装填済みの拳銃を奪われた。1人(鶴見辰吾)は現行犯逮捕されたが、氏名も年齢も不明。しかも、もう1人は拳銃を持って逃走してしまった! 万が一、拳銃が使われることがあれば、警視庁の威信は地に落ちてしまう…。真壁有希子(天海祐希)ら緊急事案対応取調班(通称・キントリ)は、逃げた共犯者の居場所を早急に突き止めるべく、捕まえた男の取り調べを始める。ところが、男はどんな揺さぶりにも乗らず、完全黙秘。キントリの中でもずば抜けて冷静な小石川春夫(小日向文世)ですら動揺させる男の態度に、キントリ・メンバーは戦々恐々とする。 そんな中、池田の証言をもとに、逃走中の共犯者のモンタージュが完成した。その顔を見た有希子はハッと息をのむ。 その矢先、事件が起こる。盗まれた拳銃で、弁護士の滝沢史子(渡辺真起子)が脚を撃たれたのだ。犯人たちは何者で、その狙いは何なのか…。捜査が混迷を極める中、“絶体絶命の危機”が有希子とキントリを襲う!
緊急事案対応取調班(通称・キントリ)の取調官・真壁有希子(天海祐希)が、刑事部長・磐城和久(大倉孝二)をかばって、被弾した! 撃ったのは警察官から拳銃を強奪した2人組のひとり・峰岸充彦(眞島秀和)――有希子の亡き夫・匡(眞島・二役)に瓜二つの男だった…。峰岸はそのまま逃走。有希子の身を案じながらも、キントリの面々は拳銃強奪事件および連続狙撃事件を早期解決するため、すべての発端だと思われる5年前の事件を再捜査しようと立ち上がる。その事件とは…峰岸の息子が被疑者として逮捕されたストーカー放火殺人事件。そのとき妻子の命を奪われたのが、ほかならぬ今回の事件の共犯者・久保寺圭(鶴見辰吾)だったからだ! 加害者の父親と被害者の父親――相容れないはずの2人が共謀しているということは、5年前の事件は冤罪の可能性がある…。キントリの面々はそうにらむが、磐城は頑として再捜査の許可を出さない。 それでも諦められないキントリは、勾留中の久保寺を取り調べる過程で、5年前の事件に切り込もうと計画する。幸い命に別状はなく、現場復帰した有希子は自ら志願し、久保寺の取り調べを担当。だが、久保寺は相変わらず黙秘を貫き…。 やがて、峰岸が捕まった! 磐城からメンバーの再編成を言い渡されているキントリは、これが“最後の事件”と肝に銘じ、一丸となって峰岸の取り調べに挑んでいくが…!?
キントリ解散後、有希子は警視庁「特殊犯捜査係」へ異動。管理官・梶山勝利(田中哲司)は捜査一課の管理官、菱本進(でんでん)は運転免許試験場の免許課主任、小石川春夫(小日向文世)は警察学校の教官となり、それぞれの道で正義を貫いていたキントリ・メンバー。そんな中、新春スペシャルでは《史上最悪の事件》が発生することに…!?なんと年の瀬も迫ったある日、梶山が捜査に尽力していた8億円強奪事件の被疑者とみられる男の遺体が、ある民家の敷地内から発見されます。この事態を受け、警視庁は騒然…。一刻も早い事件解決を目指し、特別措置として《キントリの臨時運用および、必要人員の非常招集》を決定します。 梶山の招集を受け、一時的にキントリへ戻ってくる有希子。ところが、この事件は想像以上の難事件で…!というのも、遺体が見つかった家で暮らすのはスーパー法曹一家。有名大学の法学部教授である家長を筆頭に、東京高裁のトップ判事である妻、大手弁護士事務所のパートナー弁護士である長男、さらには何やら秘密も抱えていそうな家政婦もいて…!?