夏がやってきたというのに、詠美にとって世界は終末を迎えていた。『補習』の二文字が和樹と約束した目映い海を阻むのだ。とぼとぼと歩く帰り道、海へと誘うポスターに見とれてしまい、さらに黄昏れる…。詠美の視線を追った大志の目には、全く別のモノしか見えなかった。この誤解が恐怖の渦を巻き起こす!?