"大量の放射性物質の拡散で無人となった「被曝の森」。この10年で人が消えた里山と森で何が起きたのか、放射線に対する動植物の変化、生態系の変貌の記録の完全版。 「被曝の森」の農地は、草原や林に飲み込まれ、イノシシやアライグマ、キツネなどの野生動物が闊歩。森の奥では、ツキノワグマが進出するなど、生態が激変した。研究者の調査からは、マツの形態異常が放射線によって起きるメカニズムの一端が初めて解明。さらに、被曝によって、イノシシやネズミ、そしてサルの体内で何が起きているのか、細胞・遺伝子レベルで、徐々に見えつつある。里山を取り戻す、人々の長い道のりも始まった。"