六甲道育ちの瞳は、幼馴染みの佐伯とお互いに想いあっているが言い出せずにいる。1月17日未明、瞳は勤め先のホテルで震災に遭う。テレビを見ると、神戸はひどいありさまだ。瞳は佐伯に想いを伝えなかったことを悔やみながら、「ひと目会いたい」と強く願う。
磐巻組作業員・國代は作業中の事故で病院に搬送される。幸い大事には至らなかったが、入院を機に、國代は妻・遥に感謝を伝えていなかったことに気づき、結婚記念日に手料理を食べさせようと料理教室に通い始める。そして1月17日の結婚記念日を迎えるが…。
阪神・淡路大震災直後のJR六甲道駅。復旧工事を担う磐巻組の高倉昭(井浦新)は惨状に言葉を失う。一方、2018年秋、震災慰霊碑に落書きした少年に、謎の男・春日豊(椎名桔平)が当時の動画を見せ、何かを語り始める。
磐巻組では、六甲道駅復旧の方法で意見が分かれていたが、工事所長の高倉は磐巻組OBの江戸川(桂文枝)の言葉で、ある決意を固める。高倉は、震災当時の春日(野村周平)に記録係を命じ、仲間を率いて工事に臨む。
ジャッキアップという奇抜な工法を選んだ磐巻組が、自らも被災した國代(佐藤隆太)も加えて準備を進める中、JRから厳しい通達が下される。一方、春日はビデオカメラに残された幼い少女の姿が頭から離れずにいた。
不眠不休の工事を続ける作業員達を支えたのは、周辺住民だった。暖かい差入れや応援の横断幕が彼らを勇気づける。しかしそんな現場を余震が襲う。頭上には一つ1280トンの高架。高倉らは生命の危機にさらされる。
準備が整い、ついにジャッキアップ作業が始まる。現場に緊張が走る中、圧力を最大限に上げた瞬間、高架はゆっくりと上がり始めた。成功に歓喜する作業員たち。しかしそんな高倉には、さらなる試練が待ち受けていた。
ついに六甲道駅を始発電車が走った。磐巻組の面々も地元の人々も、電車の音を感慨深く聞きながら次なる一歩を踏み出す。一方、2018年の春日は克也(葉山奨之)に、秘めてきた想いの核心を告白。それを聞いた克也は…。
キャストやスタッフ陣がドラマに託した想い、そして託された想いを語り尽くす。神戸市・六甲道で行った現地収録の様子や、建設会社の工事所長・高倉役で主演を務めた井浦新をはじめとするキャストへのインタビュー、メイキング映像を収録。