篤姫(宮﨑あおい)に対してうつけのふりをすることをやめた家定(堺雅人)ではあったが、他の人々の前ではあいかわらず奇行を繰り返していた。家定から慶喜(平岳大)を将軍にする意思はないと断言された篤姫は、慶喜を推す斉彬(高橋英樹)の思いを考え、激しく悩んでいた。この頃、アメリカ総領事ハリス(ブレイク・クロフォード)は、家定との面会を要求する。強硬に反対していた斉昭(江守徹)が幕政から退いたことにより、幕府はついに、ハリスに江戸城登城、家定への謁見を許可する。斉昭という大きな後ろ盾を失った篤姫にとって、慶喜将軍擁立はさらに困難なものとなる。斉彬の命令を守ろうと必死の幾島(松坂慶子)に迫られ、篤姫は、慶喜を跡継ぎにと家定に願う。しかし家定から、自分が会ったこともない者を将軍に推薦するのはおかしいと諭される。そこで篤姫は、慶喜と慶福(松田翔太)の両方に会い、自分の目で二人の器量を確認しようと考える。まず大奥に慶喜を招くが、慶喜からはいっこうに覇気が感じられず、とらえどころがない。次に、篤姫は慶福と会う。慶福のりりしい姿に、篤姫は素直に魅了される。ところが、慶福が口にした菓子は……。