鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が本当は音痴なのではないかという噂が北三陸に渦巻く中、ついにチャリティコンサートの日がやってきた。春子(小泉今日子)による地獄の特訓の甲斐もなく、鈴鹿は音痴を克服できていなかった。東京から会場に駆けつけ、鈴鹿の代わりにステージの影で歌おうとする春子。しかしマイクの電源が入らない。絶体絶命のピンチに、鈴鹿は自分自身の声で「潮騒のメモリー」を歌い出す。かつて鈴鹿の替え玉としてこの曲を歌っていた春子は、過去の記憶と複雑な思いがよみがえる。そして、会場に鈴鹿の歌声が響き渡る…。コンサートが終わった後、鈴鹿と太巻(古田新太)、大吉(杉本哲太)と安部(片桐はいり)、そして春子と正宗(尾美としのり)の合同結婚式が行われ、その席で夏(宮本信子)が重大な発表をする。2012年7月1日。北鉄は被災した一部区間が復旧、北三陸駅は1984年の開通式の際のような熱気に包まれていた。一方、袖ヶ浜では、海開きが行われて過去最高の人出に。その後、お座敷列車に乗り込むアキ(能年玲奈)とユイ(橋本愛)。北鉄の車内で2人が初めて出会ってから3年。2人は思いを込めて「潮騒のメモリー」を歌う。