先祖代々、想う女を間一髪で他の男に奪われてきた男・小菅耕介(西村雅彦)は、今、ニューヨークで映画の買い付けの仕事をして暮らしていた。 ある日、仕事場に日本から、あるビデオテープが届いた。耕介は嬉嬉としてそのテープを持ち帰り、その足で行きつけの日本食材店へ行き、店長お勧めの“金のくちばし”だというチョコボールを購入した。 自宅アパートに着いた耕介は、ある女性を待ち伏せし、その女性の前に飛び出した。驚く女性・川上真琴(飯島直子)に、何とかチョコボールとビデオテープと自分の電話番号を渡す耕介。ビデオテープは耕介が日本で関わった映画だった。 耕介が部屋に戻るとすぐに電話が鳴った。悪友の樋口紀人(石橋貴明)だった。樋口は一方的に用件を喋ると、程なく部屋を訪れた。耕介に、別れた女の所から荷物をとって来て欲しいというのだ。渋々行かされる耕介。しばらくした後、耕介は女の兄に殴られ帰宅した。憤懣やる方ない耕介だったが、留守中に真琴から電話があったと聞かされ、矢も盾も居られず真琴の部屋を訪れてしまう。 意外にも部屋に招き入れられた耕介は、真琴から、明日からの旅行中、猫の渡辺君を預かって欲しいと頼まれる。猫アレルギーを押して強がり、快諾する耕介。しかし部屋に戻り、事の一部始終を話すと樋口は真琴の挙動を不審がり・・・。