宿の客、母・おさだ(黒田福美)と娘・おたか(山田麻衣子)は、仲人医者の鶴田典庵(樋浦勉)に婿探しを頼んでいた。しかし典庵は結婚詐欺同然の仲人だった。るい(高島礼子)と東吾(中村橋之助)は破談を勧めるが、母娘は取り合わない。おたかは、典庵にだまされ不幸な結婚をして心中した姉の敵を討ちたかったのだ。祝言の日、宴席半ばでおたかは角隠しを外す。すると、漆にかぶれた化け物のような醜い顔が現れ大騒ぎとなる。