師走で忙しいが、相も変らぬ大川端の宿「かわせみ」に新しい美人の女中・おきた(松尾れい子)が雇われる。ある日、宿泊客の夫婦が50両を盗まれ、客の若い男・佐吉(金山一彦)に疑いがかかる。番頭の嘉助(小野武彦)は佐吉を知っていて、凶状持ちだが、るい(高島礼子)の父親が信じた人柄だとかばう。その無実を誰もが信じたいと思う中、おきたの一言で、東吾(中村橋之助)は事件の鍵を思いつき、夫婦の狂言だと推理する。