マンザイブームにニューアカデミズムにコムデギャルソン論争…、価値紊乱の時代に様々なサブカルチャーの花が咲き高度大衆消費社会の繁栄を謳歌する日本。映画界も「戦場のメリークリスマス」に「楢山節考」、「家族ゲーム」に「逆噴射家族」と、大作、異色作が注目を集める。そこには繁栄の中で「出口無き」資本主義のレースから降りられない人々の疲れ、時代が人々に課していた歪な状況も見えて来る。戦後日本のもう一つの軌跡。