ピノコがナイフを探していると、石の棒が見つかった。中には一本のメスが入っている。そのメスでケーキを切ろうとするピノコをBJが引き止める。そして、ピノコにこれは本間丈太郎のものだと告げ、過去を回想する。ある日、BJに小包が届く。開けるとそれはカルシウムが凝固して出来た棒で、中にはメスが入っていた。送り主は本間丈太郎だ。BJは本間のもとへと急ぐ。本間は老衰だったがその日は調子が良く、懺悔を話し出す。実は石の棒は、まだ幼いBJのオペの際に体内に置き忘れたままだったメスだった。ここまで話すと本間は、「人間が生き物の生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね…」と言い残し、意識を失う。近くの病院でオペをするが、本間は甲斐なく死去した。そのあとBJは、ピノコと共に墓参りに行き、心の中で本間に問いかけるが、行きつけのカフェでマスターの哲が本間の娘・久美子に語った言葉を聞き「あなたの言うことは正しいのかもしれない…。しかし、私は医者だ」と迷いを断ち切り、メスを崖から海に向かって投げ、去ってゆく。