東大阪で工場を経営する貴彦(松尾諭)は、目前に迫る会社の売却を、誰にも伝えられずに悩んでいた。高知で暮らす父・誠一郎(中原丈雄)にようやく電話で伝えたものの、気象庁に勤める妹のあかり(仁村紗和)や古参の従業員からは、身売りを黙って勝手に決めたことをなじられる。妻・晴美(高野志穂)は食事会、息子・巧海(中須翔真)は塾とばらばらに過ごすことになったその夜、西日本を襲ったのはM8.9の大地震だった――。
従業員を救出した貴彦だが、津波が来る大阪・梅田にいたはずの妻・晴美(高野志穂)と息子・巧海(中須翔真)の安否はわからないまま。高知の両親(中原丈雄・宮田圭子)と連絡が取れないことを案じつつ、再度の地震発生に注意を呼び掛ける「臨時情報・巨大地震警戒」の発表に臨んだあかり(仁村紗和)は、これにより東日本でも避難と警戒の必要が生じ、西日本への救援が滞るジレンマに直面する。果たして、家族と日本の運命は。