実家暮らしの29歳。4年間付き合っている彼氏がいるが、離れてはくっつきを何度か繰り返している。ある日のこと、《あなたのためだけの花火を打ち上げます》というチラシを手にし、望月煙火店を訪ねて、花火をオーダーすることに。その雰囲気に、なぜか星太郎は母を、航は妻を思い出すのだった。時にあっけらかんと、時に妖艶に、時に無邪気に…その存在が、確実に望月親子の生活に影響を与え始める。