落ち目のホラー映画監督・黒石(白石晃士)のもとに、精神錯乱気味の美しい女性・麻里亜(筧美和子)から奇妙で不気味な動画が届く。黒石と助監督の市川(堀田真由)は、その動画の謎を追うドキュメンタリーの制作を開始。道中、散弾銃を持つ男・江野(宇野祥平)に、危ないから帰れと忠告を受けながらも、森の奥にある麻里亜の家に到着。撮影を進める黒石と市川だったが、想像を超えた現象がカメラの前で次々と起こり始め……。
行方不明の女の子を捜索中のスーパーボランティア・江野に窮地を救われた一同は、麻里亜の家を飛び出し、山道へと逃げ込む。江野はこの山の異常性に気付いており、「あれはこの世のもんじゃない。はよ山を下りるんや」と道を急ぐ。すると不気味な声に追われ、さらに道の真ん中には首つりロープのようなものがぶら下がっている。江野に近づくなと言われたにもかかわらず、黒石がロープにカメラのピントを合わせると……。
バスに乗り込んだ一同。やる気のないバス運転手に先を急がせるが、運転手は目の前に何かを見つけスピードを落とす。そこには、麻里亜の家に一緒に行くはずだった除霊師・蒼天(中野英雄)が、よろめきながら歩いていた。バスに乗車した蒼天は、目的地へ向かう途中で邪悪なモノに追われ、戦ってきたのだと言う。助っ人(飯島寛騎)を呼んだと言うが、バス前方には血まみれの修行僧2人が現われ、すでに新たな危機が迫っていた……。
ホストのような風貌の霊能者・ナナシ(飯島寛騎)の活躍で一同は命拾いし、池のほとりで目を覚ます。しかし、不気味な物体が彼らに襲い掛かり、一同は必死に走って逃げ続ける。すると突然、麻里亜が自分の意思に反し、すさまじいスピードで走り出してしまう。さらなる異形物体の追撃をナナシの能力でかいくぐり、麻里亜を追って一同がたどり着いたのは「祟りの里」と名付けられた廃虚だった……。
麻里亜を追って、笑顔の人々が暮らす廃虚「祟りの里」にたどり着いた一同は、調子を合わせ内部へ侵入する。里のリーダー・奈津子(池谷のぶえ)によると、彼らは石の「赤い光」に呼ばれて集まり、まさに今日、すばらしい祟りが起こると心待ちにしていた。麻里亜がいけにえにされると悟ったナナシは、自分もいけにえになると言いだす。そしてその後、ここにいる全員を殺せば、麻里亜も自分も殺した者たちも生き返るのだと言う……。
市川、黒石、江野はナナシの言葉に従い、里の者たちを殺していく。抵抗を受け傷ついていく一同。だが江野の気の力を駆使した戦いですべての里の者たちを殺した……はずだったが、誰もよみがえらない。そこで一同は思い出す。ナナシは、最後のひとり、赤い服を着た女を市川が殺さなければならないと言っていたのだ。果たして、麻里亜とナナシをよみがえらせ、傑作ホラードキュメンタリーを完成させることはできるのか……?