重犯罪を担う警視庁捜査一課・特殊犯罪捜査係SITのバイクチーム…通称・警視庁トカゲ班。宮益坂署生活安全課少年係巡査部長・井守響子(黒谷友香)を始め、第二機動捜査隊・矢島健太(渡部豪太)、交通機動隊・郷田修平(大地康雄)などが名を連ねる。追尾偵察任務中は警官の身分を明かすことも許されない。トカゲの如く目立たず迅速に行動し事件を解決に導く、警視庁の隠密部隊である。 ある日、ファミリーレストランで男が女子高生を人質にした籠城事件が発生。店の金を奪い車で逃走する。偶然居合わせた響子は駆けつけた矢島と後を追い、無事犯人を捕らえるが、店に戻った響子は事件発生時にいた初老の男と眼鏡の男がいない事に気づく。 翌日、生活安全課に内田さわ(西原亜希)という女性が訪ねて来る。響子が話を聞くと、縫製会社「内田ドレス」を経営する父親が昨日から失踪しているという。名前が内田建吾(螢雪次朗)だと聞いた響子は、昨日ファミレスで拾った「U.K」と刺繍されたハンカチを思い出す。さわに見せるとやはり内田のものだった。店の防犯カメラにも確かに内田らしき人物と、眼鏡の男が映っていた。 そこで警部の島岡吾郎(柴俊夫)は、半年前まで内田ドレスが30年下請けをしていた有名ブランド「リョーコ・タキ」を訪ねる。高級志向の社長・多喜遼子(かたせ梨乃)と対立する、息子で専務の純一(川村陽介)のお家騒動で世間を騒がしている。純一は手軽に買えるブランドにすべきと、常務の三国赳夫(石丸謙二郎)に相談し勝手に計画を遂行していた。 話によると今日、遼子に「内田を誘拐した」との電話があったという。「身代金は5億円で期限は明後日の正午。警察に言えば内田は死ぬ」と脅されていたが冗談だと思っていた。とその時、遼子の携帯に動画が届く。暗がりの中、拘束された内田が必死に何かを訴えている…。SIT本部は計画的な犯行ではあるが、なぜ遼子に身代金を要求したのかわからずにいた。島岡は多喜親子を監視下に置きつつ、眼鏡の男の特定を急ぐよう指示する。 一方、強行班係の津吹新太郎(永井大)と片桐七海(滝沢沙織)は荒川の土手にいた。男性の刺殺体が発見されたのだ。遺留品はティッシュだけだが、その佇まいから機械関係の仕事をしているのではと睨む。 イベントの打ち合わせだと出掛けた遼子の後を響子らが追う。しかし到着したのは内田ドレスの工場だった。純一は児童保育施設を訪