東京・国立市で、東央大学准教授・海老沢夏彦(丸山智己)の3歳になる一人娘・美菜(早坂ひらら)が失踪する事件が発生。失踪直前まで夏彦が美菜と一緒にいたが、ほんの少し目を離したすきに姿が見えなくなり、現場から走り去る赤いスポーツタイプのセダンが目撃されていた。 実は美菜の母親・早苗(原田夏希)は、21年前に起きた残忍な幼女殺害事件の容疑者・春山達夫(本田博太郎)の娘だった。結局、春山は証拠不十分で不起訴になったが、当時その事件を担当し春山の犯行と確信していた元刑事の警備員・永井耕作(橋爪功)は、今回の話を聞き、美菜の失踪と春山が何か関係しているのではないかと直感する。そして、永井は現在の春山の様子などを探り始める。 そんな中、職場である大学に顔を出した夏彦の元に、美菜をさらったという人物から連絡が入る。電話に出た夏彦は「一週間で必ず帰す」と告げられたという。海老沢夫妻がその言葉を頼りに娘の無事を祈る一方、国立署の岩佐純(渡辺大)ら警察は、赤いスポーツタイプのセダンを手掛かりに捜査を進めていた。目撃情報から、良く似た車を所持していて、毎週末、別荘へ行く際に美菜の失踪場所付近を通るという医師・国分哲士(長谷川朝晴)にたどり着く。そして美菜の件とは別に、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑の令状を持って別荘にいる国分の元へ。国分の別荘内を捜索した警察は、美菜の髪の毛や洋服の繊維を発見する。しかし、国分は取り調べで、美菜の失踪事件については何も知らないと否定する。 新聞で国分の逮捕を知った永井は、自らの目を疑う。実は国分は、21年前の幼女殺害事件でも疑いをかけられていたのだ。しかし当時、国分にはアリバイがあり、早々に容疑者リストから外されていた。 永井はかつて幼女殺害事件を一緒に担当した刑事・西川庸三(益岡徹)のもとへ。21年前にも「国分のDNA鑑定をしろ」と警察宛にタレコミがあったことなどから、永井も西川も21年前の事件の真犯人は国分だったのではないかと疑い始めるが…。