警察署長・植松栄作(佐久間哲)が首吊り自殺を図る。通夜には、警視庁捜査一課警部補の五月女ちとせ(京野ことみ)らの姿があった。しかし警視庁人事一課の監察官・音無一六(小日向文世)が現れると、まわりから一六を非難するささやきが…。一六が植松署長を死に追い込むほど厳しい取り調べをしたという噂が広まっていたのだ。実は一六は警務部に届いた≪植松署長の昇進の裏には重大な秘密がある≫という告発文により取調べを行っていた。警察組織全体を揺るがす大事件に発展するかもしれない…刑務部長の千住遼子(田中美佐子)と一六は覚悟を新たにする。 そんな中、15年前に起きた女子高生・岡崎若葉(園部莉子)ストーカー殺人犯の木嶋優一(阿部亮平)が出所直後に刺殺される。ちとせらが捜査にあたるが進展のないまま3か月が経過。一六はそんな捜査員たちの職務怠慢を監察するため捜査会議へ。そこには、自殺した植松署長のひとり息子で巡査の拓実(窪塚俊介)の姿もあった。ちとせと拓実は、まず若葉の父親である政治家・岡崎忠彦(升毅)を訪ねるが、早く事件を忘れたいと追い返されてしまう。 その後、監察のため追ってきた一六と共に、若葉の元交際相手でレストラン経営者・須賀慎司(山中聡)を訪ねると、出所後に優一が須賀の前に現れ、しつこく若葉のことを聞いたことを知る。そんな中、一六は数日の監察により捜査員の“深読み力”の足りなさを感じていた。 ある日、一六は優一の冤罪を訴えるビラを配る義母・康子(りりィ)のもとへ出向く。その時、2人は言いがかりをつけてきた若者に絡まれ、一六はケガを負ってしまう。ちとせの助けで事はおさまるが、それでも康子はビラを配り続けると言う。母親の思いを察し康子のもとを後にした一六は、植松署長の告発文についてちとせに打ち明ける。一六と千住警務部長は、告発文はストーカー殺人と優一の刺殺事件に関わっていると考えていた。そこにちとせを巻き込むわけにはいかなかったと言う。真意を知ったちとせは調査に加わることに。 翌日、須賀の店が食品偽装を行っているという一六が突き止めた事実を、捜査本部で報告するちとせ。洗い直しを始めると、事件前夜、須賀が木嶋の遺体が入る程の冷蔵車を借りていたことが判明。さらに須賀の父親の証言により、15年前、須賀が女子高生を使って美人局をしていたことがわかる。 一六とちとせは任意同行のため須賀の家に向かうが